中国からのオファーに応えて商品化 「京劇」のフェイスパック登場

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『歌舞伎フェイスパック』って、ご存じですか? 以前、コネタでも紹介した逸品で、ハッキリ言って一世を風靡しました。日本の文化を見事フェイスパックに落とし込んでおり、遊び心とともに意義のある商品だと私は感銘を受けています。

そして、今度は中国の文化を落とし込んだ! 一心堂本舗が7月10日より発売(日中同時発売)しているのは、名付けて『京劇フェイスパック』。

「歌舞伎が作れるなら、京劇フェイスパックも」


「海外でも販売している『歌舞伎フェイスパック』ですが、特に中国にて高い人気を獲得することができました。そして昨年10月、中国のお客様から『歌舞伎が作れるなら、京劇でも作れませんか?』とお問い合わせをいただいたんです」(同社代表取締役・戸村さん)
『KISSフェイスパック』記事の際にも書きましたが、欧米に「フェイスパック」という文化はないのだそう。でも中国には元からあったから浸透しやすかったし、パンダやトラに変身できる『動物フェイスパック』のヒットも大きかった。

なるほど。下地の整う中国だからこそ、「京劇」のフェイスパック化はメーカーにとってもやぶさかじゃない。よし、製作に着手しましょう! ……と思ったものの、ここで一つの問題が。戸村さん、実は京劇について詳しくなかったのです。無理もないですよね。多くの日本人がそうだと思います。私だって「京劇」の存在は知ってるものの、そのイメージはおぼろげだし。
というわけで、まずは研究からスタート。国内の京劇研究第一人者である加藤徹先生(明治大学)に教えを請い、また加藤先生と一緒に中国まで京劇を観に行き、中国政府に認定されている『北京京劇院』に監修をお願いしたり……。
「中国の由緒正しき文化なので、変なものは作れませんしね」(戸村さん)

中国進出のもうひとつの理由


あともう一つ、中国への本格進出には理由があるんです。どうやら、中国内のメーカーによる模倣品・類似品の発売が相次いだらしく。要するに、“パクリ”というやつですか……。
「そこで『デザインフェイスパックのパイオニアは、日本の一心堂本舗ですよ』とアピールするため、中国の文化ど真ん中の商品を作りたいと考えました」(戸村さん)

結果、4つの人気演目と役柄が選定され、めでたくフェイスパック化されています。
●三国志から、英雄「関羽」

●貴妃酔酒から、絶世の美女「楊貴妃」

●西遊記から、天下無敵の「孫悟空」

●覇王別姫から、悲運の武将「項羽」

この『京劇フェイスパック』は7月10日より日中同時発売を果たしており、国内では東急ハンズ全店・羽田空港・通信販売にて購入できます。「関羽&楊貴妃」「孫悟空&項羽」のカップリング分けで、価格は各900円(税込)/2枚入り。

「当社はデザインフェイスパックを本気で海外に広めたいと思っていますが、やはりこれは文化交流です。自国のものを広めるためには、まず相手の国の文化を理解する必要があると考えました」(戸村さん)
このフェイスパックを着用すれば、我々も中国の文化に触れられる!? ヒアルロン酸、コラーゲン、ビタミンC誘導体の3つの美容成分が配合されており、パックで美しくなりながら京劇俳優にも変身できちゃいます。
(寺西ジャジューカ)