前線には強力なライバルも――岡崎慎司の新天地レスターはどんなクラブ?
創立は1884年で、アーセナルやチェルシー、リバプールなどよりも歴史が古い。ホームタウンのレスターはイングランド中部に位置する。クラブの愛称は、「フォクシーズ(キツネ)」。
現在のオーナーは、免税店の経営などで財を成したタイ人の富豪ヴィチャイ・スリバッダナプラバ。2010年8月に経営権を取得すると積極的な投資でチームを強化し、4年でプレミアリーグ昇格に導いた。
オーナーが経営する『キングパワー』の名を冠したキングパワー・スタジアムが本拠地で、キャパシティは3万人を超える。
主な獲得タイトルは、リーグカップ優勝が3回。創立80年目に当たる1964年に果たしたリーグカップ初優勝がクラブにとって念願の初タイトルで、以降、96-97シーズン、99-00シーズンにカップを掲げた。
トップリーグでの最高成績は、1928-29シーズンの2位。クラブ史のほとんどを、トップリーグと下部リーグを行き来する「ヨーヨー・クラブ」として過ごし、実績にも乏しいが、イングランド・サッカー史上に残るレジェンドを輩出している。
ゴードン・バンクス、ピーター・シルトン、そしてガリー・リネカーの3人だ。バンクスとシルトンはともにイングランド史上最高を謳われる名GKで、リネカーは86年ワールドカップで得点王に輝いた名ストライカー。
レスターでプレーする日本人は岡崎が2人目。元日本代表MFで現浦和レッズの阿部勇樹が、2010年8月から11年12月までの1シーズン半在籍した。当時クラブは2部リーグで、阿部は通算51試合に出場、2得点を挙げた。カップ戦を含めた阿部の通算成績は、58試合・2得点。
現チームを率いるナイジェル・ピアソン監督は、51歳のイングランド人。2008年から2年間レスターの指揮を執り、11年11月に再就任した。
志向するのは攻撃サッカーだが、苦戦を強いられた昇格1年目の昨シーズンは、最終盤に5バックの超守備的システムへ切り替え。これが奏功して残留を勝ち取った。
キーマンは、かつてインテルなどでプレーした元アルゼンチン代表MFのエステバン・カンビアッソ。34歳のベテランは、中盤のフィルター役として奮迅の働きを見せ残留に貢献した。
前線は、アルゼンチン人のレオナルド・ウジョアとイングランド代表のジェイミー・ヴァーディーが昨シーズンのレギュラー2トップ。
屈強なウジョアと機動力に優れたヴァーディーという補完性に優れたコンビが機能し、ウジョアはチーム最多の11ゴール、ヴァーディーは同じくチーム最多の8アシスト(5ゴール)をマークした。
この2人に、昨シーズン途中に加入したクロアチア代表のアンドレイ・クラマリッチが、岡崎にとってライバルとなる。
24歳のクラマリッチは前所属のリエカ(クロアチア)で、移籍までの半年間で21ゴール(18試合)を量産。チェルシーやミラン、インテルなどが争奪戦を繰り広げていた点取り屋だ。

