学園祭のステージが僕の全盛期(笑)



――バンドを組んでいたとお話していましたが、キッカケは何だったんでしょう?

高校生になってすぐに仲良くなった友達が、軽音部に入っていて。「バンドやろうと思ってるんだよね」という話を聞いて、「それ、俺も入れてくれない?」っていう感じで無理矢理入れてもらいました(笑)。

――もともと、軽音部に入ろうと決めていたわけではなかったんですね。

中学まではバスケ部だったから、高校でもバスケ部に入ろうと思っていました。でも僕はその頃からお仕事をしていたので、毎日部活に出るのはなかなか難しくて。ほかの部員に迷惑かけてしまいそうだから、運動系の部活は諦めようかなと思っていたときに、その友達の話を聞いたんです。

――本当に偶然だったんですね。しかし、軽音部でボーカルって一番カッコいいポジションですけど、学校内ではやっぱりモテたのでは?

いやぁ…モテてはいなかったですけど、目立ってはいたと思います。学園祭の後夜祭で、ステージ上で演奏していたときが、僕の全盛期でしたね。高校生活で一番輝いていた瞬間でした(笑)。

――青春の思い出ですね(笑)。ちなみに、ご自身で作詞・作曲をすることに興味はありますか?

してみたい気持ちはあるんですけど、ちょっと恥ずかしいんですよね。

――恥ずかしい?

歌詞って自分の気持ちがそのまま反映されるじゃないですか。例えば、ラブソングだったら、自分の恋愛観とか過去の経験を歌詞に綴ったりしますよね。家族や親しい友人にそれを知られると思うと…。

――確かに、身内ならなおさら気恥ずかしいかも(笑)。

アーティストの方がラブソングをご自身で作詞をされて、「自分の経験を歌にしました」って言ってるのを聞くたびに、すごく尊敬しますもん…。でもいつか、挑戦したいとは思ってます!



――役者としても、声優としてもキャリアを積まれていますが、歌手でいるときとは違うものですか?

全然違いますね。舞台や声のお仕事は、他の役者さんやキャストさんがいるなかで、僕もその一員として、みんなで作品を作っていくっていう意識が強いんですけど、音楽に関しては責任が全部自分にあるような気がして。

――とくにプレッシャーを感じているんですね。

もちろん、サポートのメンバーや、楽曲を作ってくださる方…いろんな方と一緒に作ってるんですけど。「小野賢章」として歌を出してライブをするので、ファンの方が盛り上がってくれるかどうかは自分にかかってるって思うんです。

――なるほど。そんな小野さんが、ファンの方に歌で伝えたいことは何ですか?

曲ごとにメッセージは込めているんですが、それとは別に、僕の歌でみなさんに何かしらの影響があればいいなとすごく思います。「明日も頑張ろう」とか「元気になった」とか、少しでも前向きな気持ちになってもらえたら嬉しいです。

――心に活力を与えられたら、ということですね。

それは歌に限らず、なんですけどね。僕の仕事はファンのみなさんの応援があってこそなので、応援してもらえるぶん、恩返しができたらいいな。