ありそうでなかった「1台2役モビリティ」!真っ二つに分かれてバイクになる自動車

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車に乗って楽しくやってきた二人。さて、目的地についたけど夕食までの時間は暫く別行動しよう。しかし車は1台、さてどうする?

車ででかけてきたのはよいけれど、渋滞にはまってしまった。その隣をバイクたちが悠々と走り抜けていく。なるほど、何か閃いた?

目的地が近いのだが、こんな狭い道を車で入れるか?

などなど……。そんなとき、1台の車を半分に割って、2台のバイクにしてしまえばよい、という車が開発されている。その名も『LaneSplitter』。実現できるかどうかはさておき、どんな車なのだろうか。

1台の自動車が分離して2台のバイクに変わる

『Lane Splitter』は、ArgodesignとFast Companyの共同開発。1台の車から2台のバイクに分離できる自動車だ。2台のバイクの設置側には結合と分離が簡単に行えるシャシーロック機能が搭載されている。

目的地までは自動車として高速道路を走り、目的地についたら2台のバイクに分離して細かな路地などを探索できるというわけだ。

しかも自動車モードの際は、左右どちらかが運転をすればよいということになれば、交互に休憩することもできるだろう。

また、到着地点に自動車の駐車スペースがなければ、分離して道路脇のスペースに置けるかもしれない。ところで、『Lane Splitter』の開発で最も苦労しているのは自動車とバイクのカーでの走行方法の違いへの対応だという。

バイクに分離した際、車体を傾けてカーブできる様に、単純なバイクとして作ってしまうと、今度は結合して自動車になった際に、うまくカーブできないらしい。

これを解決するために、『Lane Splitter』の前輪をさらに2つに分離できる構造にしている。

バイクモードで走行する際は、前輪がさらに2つに分割して体重移動でのカーブをスムーズにする機構を取り入れたのだ。そして自動車に結合すると、分かれていた前輪も結合し、自動車としては左右に1つずつの前輪があることになり、走行が安定する。

ちなみに、分離したバイクが自動車に結合されるときは、簡単に結合できるようなガイド機能が搭載されているという。

果たして需要はあるのだろうか

『Lane Splitter』はまだ開発途上で、名称も今後変わるかもしれない。また、開発者らは、フロント部分のデザインの美しさがいまいちだと考えているようだ。

ただ、開発当初考えていた以上に順調に進んでいるとのことなので、彼ら自身が想定していたよりも早く実現するかもしれない。技術的な課題は何とかなるのだろう。しかし、バイクモードの時、足はどうやって地面に付ければよいのだろうか、といった疑問もある。

もっとも、問題は実用性やニーズが市場にあるかどうか、かもしれない。

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【参考・画像】

※ LaneSplitter