23日、東京国際フォーラムで開かれたソフトバンクの株主総会(撮影:佐谷恭)

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ソフトバンク<9984>の孫正義社長は23日、東京都千代田区の東京国際フォーラムで開いた定時株主総会で、同社の監査を担当する中央青山監査法人が7月から業務停止処分を受けることに伴い、空白期間を避けるために監査法人をトーマツに変更する方針を発表した。

 7月3日の監査役会でトーマツを一時監査人として選任し、9月以降も同社に監査を依頼する予定。

 株主総会には、昨年より1217人多い2272人が出席した。昨年より約40分短い2時間39分で終了したものの、孫社長が質問を打ち切ろうとしたところ「私はソフトバンク株で大損した。孫社長は株主のことを全く考えていない」と激しく不満をぶつける株主の姿があった。会場からは拍手が起こったが、「買った時期によって損した人も、得した人もいるが、得した人の方が多い」との孫社長の反論にも、大きな拍手が巻き起こった。

 今後の事業戦略については、孫社長は4月にボーダフォン日本法人を買収したことにより参入した携帯電話事業の説明に多くの時間を割いた。NTTドコモやKDDIよりも、インターネット分野で優位に立てると自信を示し、「利益を出しやすい」「おいしい市場」であると力説した。【了】