学生の窓口編集部

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ハビエル・アギーレさんが引き、次のサッカー日本代表監督にバヒド・ハリルホジッチさんが決まりました。代表監督は、国の威信を懸けて戦うという大きな重圧を背負う大変な仕事です。今回は、サッカー日本代表の歴代監督の名言を集めてみました。

●「負けた。これがサッカーだ」
ハンス・オフト(1992-1993年)

オフトさんが代表を率いて戦った1993年のW杯予選。前半は「1-0」で勝っていたのにロスタイムにイラクに同点にされたのです。この結果、得失点差で3位となり、W杯の出場権を手にし損ないました。そのときのオフトさんの言葉です。

●「サッカーにミスはない。周りが言うからそれはミスになるのだ」
パウロ・ロベルト・ファルカン(1994年)

ファルカンさんはチームの成績不振で解雇されましたが、面白い監督でした。この言葉は「サッカーは遊びと一緒だ。遊びにミスはあるか?」と続きます。

●「あくまでもいま現在何ができるかですよ」
加茂周(1994-1997年)

これが加茂さんが代表監督に就任した際、『Number』誌のインタビューに答えた言葉です。「新しい素材を見つけるポイントについて」聞かれた加茂さんは、代表監督というのは将来性ではなく、「今現在できること」を見るのだというのです。

●「外れるのは北澤、カズ、三浦カズ、市川の3選手です」
岡田武史(1997-1998年)

1998年「フランスW杯」のメンバーを発表した際の岡田さんの言葉です。スタープレーヤーと目されていたキング・カズを外す発表をするのは大変なことだったでしょう。岡田さんは苦渋の面持ちで記者会見に臨みました。

日本に戻ってきた三浦選手は「魂みたいなものは向こうに置いてきた」と語っています。
●「日本人がサッカーの観戦後、ビールを飲みながら飲み屋でその試合を振り返るような雰囲気を作れたとき、初めてサッカーは国民の間に浸透したことになるだろう」
フィリップ・トルシエ(1998-2002年)

怒るときは顔を真っ赤にしてまるで赤鬼のように見えたトルシエさんは、とても個性的な監督でした。サッカー協会ともめたなんていわれますが、2000年アジア杯優勝、2002年W杯出場・ベスト16とその功績は大きいのです。

トルシエさんのもたらした最大のものは、この言葉にあるような「サッカー文化」だったのかもしれません。

●「世界の強豪国の中で、こんなに骨折する選手の多いチームはあったか?」
ジーコ(アルトゥール・アントゥネス・コインブラ)(2002-2006年)

ドイツW杯、オーストラリア戦で「1-3」で負けたことについて聞かれた際のジーコさんの言葉です。「日本選手のフィジカル面の脆弱(ぜいじゃく)さ」について語っています。ジーコさんが率いた日本代表はドイツW杯に出場しましたが、残念ながらグループリーグで敗退しました。

●「強いと言われていても、彼らが常に勝つわけではない」
イビチャ・オシム(2006-2007年)

サッカーが強いブラジルについて聞かれた際のオシムさんの言葉です。この言葉の前は「ブラジルが一番と決まっているのだったら、他の国はサッカーをやる必要はない。だから、サッカーは面白いんだ」です。オシムさんは「ジャイアントキリング」を起こしてくれそうな監督でした。

しかし、残念ながら体調不良で代表監督を降ります。

●「思いどおりにならないことばかりだが、たまに、思いどおりになるところが忘れられない」
岡田武史(2007年-2010年)

オシムさんが体調不良になったため、急きょ代表監督に再登板した岡田さん。オシムさんの跡を見事に引き継ぎ、W杯出場・ベスト16という結果を残しました。この言葉は、仕事をしている全ての人に通じるのではないでしょうか。

●「日本の国民の皆さん、こんな代表チームがあることを誇りに思ってほしい」
アルベルト・ザッケローニ(2010-2014年)

これは2011年のアジア杯決勝でオーストラリアを破り、優勝した際のザッケローニさんの言葉です。ザック・ジャパンは、アジア杯優勝、W杯出場と順調に戦績を重ねましたが、ブラジルW杯ではグループリーグで敗退しました。

●「Compromiso(コンプロミソ)」
ハビエル・アギーレ(2014-2015年)

代表監督に就任したアギーレさんが、監督就任記者会見で「アギーレジャパンのキーワードは?」と聞かれ答えた言葉です。グーグル翻訳すると「コミットメント」と出ますが(笑)、「責務」とか「成功への約束」とかいう意味ではないでしょうか。

しかし、アギーレ監督はアジア杯のベスト8敗退で更迭されてしまいました。代表監督というのは難しい仕事ですね。

次の代表監督であるバヒド・ハリルホジッチさんは、どのような名言を残してくれるでしょうか? またどんな試合を見せてくれるでしょうか? 楽しみですね。

●……( )内は代表監督就任期間です。

(高橋モータース@dcp)