「世田谷」ナンバーのイメージ(画像:世田谷区商業課)。

写真拡大

まもなく「ご当地ナンバー」が10種類追加されて合計117種類になりますが、どのくらいご存じでしょうか。またしばしば話題になり、今回の追加で訴訟の要因にもなったナンバーの「ブランド力」。それが高いと言われるナンバーは、はたしてどれなのでしょうか。本当に「品川」は高いのでしょうか。

ナンバーの地名が日本一多い県は?

 2014年11月17日から自動車のナンバープレートに10種類の「ご当地ナンバー」が追加され、全国で以下の117種類になります。「★」は今回新たに加わるものです。また「富士山」は山梨県と静岡県で重複します。

●北海道運輸局:7種類
【北海道】7種類:札幌、函館、旭川、室蘭、釧路、帯広、北見

●東北運輸局:14種類
【青森県】2種類:青森、八戸
【秋田県】1種類:秋田
【岩手県】3種類:岩手、盛岡★、平泉★
【宮城県】2種類:宮城、仙台
【山形県】2種類:山形、庄内
【福島県】4種類:福島、いわき、会津、郡山★

●関東運輸局:35種類
【茨城県】3種類:水戸、土浦、つくば
【栃木県】3種類:宇都宮、とちぎ、那須
【群馬県】3種類:群馬、高崎、前橋★
【埼玉県】7種類:大宮、所沢、熊谷、春日部、川越、川口★、越谷★
【千葉県】6種類:千葉、習志野、袖ケ浦、野田、成田、柏
【東京都】7種類:品川、練馬、足立、八王子、多摩、杉並★、世田谷★
【神奈川県】4種類:横浜、川崎、相模、湘南
【山梨県】2種類:山梨、富士山

●北陸信越運輸局:8種類
【長野県】3種類:長野、松本、諏訪
【新潟県】2種類:新潟、長岡
【富山県】1種類:富山
【石川県】2種類:石川、金沢

●中部運輸局:18種類
【福井県】1種類:福井
【静岡県】5種類:静岡、浜松、沼津、伊豆、富士山
【愛知県】8種類:名古屋、豊橋、三河、尾張小牧、岡崎、豊田、一宮、春日井★
【岐阜県】2種類:岐阜、飛弾
【三重県】2種類:三重、鈴鹿

●近畿運輸局:10種類
【滋賀県】1種類:滋賀
【京都府】1種類:京都
【奈良県】1種類:奈良
【大阪府】4種類:大阪、なにわ、和泉、堺
【和歌山県】1種類:和歌山
【兵庫県】2種類:神戸、姫路

●中国運輸局:8種類
【岡山県】2種類:岡山、倉敷
【広島県】2種類:広島、福山
【鳥取県】1種類:鳥取
【島根県】1種類:島根
【山口県】2種類:山口、下関

●四国運輸局:4種類
【徳島県】1種類:徳島
【香川県】1種類:香川
【愛媛県】1種類:愛媛
【高知県】1種類:高知

●九州運輸局:12種類
【福岡県】4種類:福岡、北九州、久留米、筑豊
【佐賀県】1種類:佐賀
【長崎県】2種類:長崎、佐世保
【大分県】1種類:大分
【熊本県】1種類:熊本
【宮崎県】1種類:宮崎
【鹿児島県】2種類:鹿児島、奄美★

●沖縄総合事務局:1種類
【沖縄県】1種類:沖縄

 ナンバープレートの地名が日本一多いのは、愛知県の8種類。また文字が日本一多い地名も「尾張小牧」で愛知県だったりします。

騒動の種になるナンバーの「ブランド力」

 今回導入される「ご当地ナンバー」のひとつ、東京都世田谷区の「世田谷」ナンバーについて2014年10月28日、世田谷区と保坂展人区長に損害賠償を求める訴訟が東京地裁に起こされました。

 その理由として、「世田谷」が導入されるとブランド力が高い従来の「品川」を同地域では使えなくなること、住居地の特定につながりプライバシーや平静な生活に影響が出ること、そしてその導入経緯が挙げられています。

 ナンバープレートの「ブランド力」、明確な基準はもちろんありませんが、しばしば話題になる観点です。ひとつの例としてSBIホールディングス株式会社が運営する「保険の窓口インズウェブリサーチ」が2014年2月に発表した「ナンバープレート人気ランキング」(回答者2286人)を挙げると、「世田谷」は67票を獲得し全国で6番人気と上位になっています。しかし「品川」は314票で2位。さらに上位でした。この結果を基準とするならば、確かに世田谷区は2位から6位へランクダウンすることになります。

 この「ナンバープレート人気ランキング」ベストテンは以下の通りです。

【1】湘南 341票
【2】品川 314票
【3】富士山 276票
【4】横浜 251票
【5】神戸 109票
【6】世田谷 67票
【7】なにわ 53票
【8】札幌 52票
【9】大阪 36票
【10】奄美 33票

 現在から20年前、1994年10月31日に導入された神奈川県の「湘南」ナンバーがトップです。この「湘南」の導入にあたっても、イメージの良いその地名を我々も使いたい、いやそのエリアまで「湘南」とするのは問題だといった議論が関係自治体などで発生。「ブランド力」が騒動を引き起こしました。

※初出時に、ナンバープレートの文字が日本一多い地名を「尾張一宮」と記述しておりましたが、正しくは「尾張小牧」でした。修正してお詫び申し上げます。