日本シリーズ第4戦

○ ソフトバンク 5x - 2 阪神 ●

<10月29日 ヤフオクドーム>

 ソフトバンクが2-2の同点で迎えた延長10回、6番中村のサヨナラ3ランで劇的勝利。これで通算成績を3勝1敗とし、3年ぶりの日本一へ王手をかけた。

 ソフトバンクは初回、1番柳田の積極走塁の光る二塁打などで一死満塁のチャンスを作ると、このシリーズ打率.091と苦しんでいた5番松田が、これまでの鬱憤を晴らすレフトへの2点タイムリーを放ち、3試合連続で初回に先制点を奪った。

 先発の中田は、初回から三者連続四球を与えるなどこの日も乱調気味。初回のピンチは何とか無失点で凌いだが、3回も三者連続四球を与え一死満塁。ここで、5番マートンにセンターへの痛烈な犠牲フライを打たれ1点差に迫られると、続く福留にもセンターへのタイムリーを打たれ、中田は被安打1ながら、6四球、2失点の内容で3回限りでマウンドを降りた。

 それでも2-2の4回からマウンドに上がった東浜が、3イニングを被安打1で無失点。7回以降は、森、五十嵐、サファテの勝ちパターンを惜しみなくつぎ込み、阪神打線に勝ち越し点を許さなかった。

 すると10回裏、一死一、二塁のチャンスを作ると、二死から中村が、阪神の守護神・呉昇桓のストレートを見事に捕え、打球はホークスファンで埋まるライトスタンドへ。この日は松田、中村と、これまで苦しんできた2人が活躍し、一気の3連勝で日本一へ王手をかけた。

 一方の阪神は、先発の岩田が初回に2点を失うも、2回以降は立ち直り7回まで無失点。8回以降も中継ぎ陣が奮投したが、最後は一死一、二塁の場面でマウンドに上がった呉昇桓が、二死から中村にサヨナラ弾を浴びた。

 阪神は打っても、再三のチャンスを活かせずこれで3試合連続の2得点以下。これで日本シリーズ通算での敵地連敗記録が8に伸びた。