「紅茶」で病気による死亡リスク減少! 最新研究で分かった、驚くべき健康効果

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気がつけば、もう紅茶の美味しい季節。ランチにティータイムにと、身も心も癒やしてくれますよね。そんな、何気なく飲んでいる紅茶ですが、実はとても健康に役立つ飲み物ということをご存知でしょうか。

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■さまざまな健康効果が期待されている「紅茶ポリフェノール」

紅茶に入っている「紅茶ポリフェノール」という植物成分について、健康に関心が高い読者の方ならご存知かもしれません。近年その健康効果が注目されている「ポリフェノール」ですが、そもそも「ポリフェノール」とは植物が光合成をするときに生まれる苦味や渋味、色素の成分のことで、自然界に5000種類以上存在するといわれています。

サプリメントや健康食品でよく目にする「カテキン」や「タンニン」、「アントシアニン」、「イソフラボン」なども、「ポリフェノール」の一種。「ポリフェノール」は強い抗酸化作用をもつため、さまざまな美容・健康効果があるといわれています。

紅茶に含まれる「ポリフェノール」は「紅茶ポリフェノール」と呼ばれますが、ひとことで「紅茶ポリフェノール」といっても、その中身には健康に役立つ成分がたくさん含まれています。

これまでの研究により、「紅茶ポリフェノール」には抗酸化作用や抗ウィルス・抗菌作用、血中コレステロールや血圧・血糖値の上昇抑制作用といった健康効果があると考えられていますが、フランスで行われた最新の研究では紅茶の健康効果についてかなり踏み込んだ内容の発表が行われました。

■病気による死亡リスクが減少! フランスの大規模研究で示された、紅茶の健康効果

8月にスペインのバルセロナで開催された学術大会「ESC Congress」において、フランス、聖アントニー病院のニコラス・ダンシャン教授らの研究グループが行った発表によると、紅茶を習慣的に飲む人は病気による死亡リスクが大きく減少したことが分かったそうです。

ダンシャン教授らは、2001年〜2008年にかけてパリの病院で健康診断を受けた13万1401人(年齢:18〜95歳)を対象に平均3年半の追跡調査を行い、紅茶とコーヒーの消費が心臓病や脳卒中などの心血管疾患と、それ以外の病気による死亡リスクにもたらす影響を調べました。

その結果、普段から紅茶を飲む人は飲まない人と比較して心血管疾患のリスクが減少し(特に、血圧の改善がみられたとのこと)、さらに心血管疾患以外の病気による死亡リスクについては24%も減少したことが分かったそうです。

紅茶の健康効果についてはこれまでにも世界中でさまざまな研究が行われており、特に心血管疾患に対する予防効果は注目されていますが、ダンシャン教授らによる今回の発表は、紅茶が健康に与える影響について大規模に調査した結果として注目すべきものといえるのではないでしょうか。

■秋から冬にかけて紅茶のオススメな入れ方は、ロイヤルミルクティー

これから寒い季節が続きますが、こういった紅茶の健康効果も頭の片隅において飲めば、身と心がより一層、温まるかもしれません。紅茶のいれ方といえばリーフティーとティーバッグがポピュラーですが、秋から冬にかけてイチオシのいれ方は、日東紅茶公式サイトでも紹介されているロイヤルミルクティー。

茶葉と牛乳のほかに、手鍋と茶こしがあれば簡単に作ることができるので、ぜひお休みの前などに作ってみてはいかがでしょうか。ミルクを入れた後のお湯の沸かし加減に注意するのが、美味しくいれるためのポイントです。

<参考サイト>
・わかさの秘密[わかさ生活]
紅茶のマメ知識[日東紅茶]
・お茶百科[伊藤園]
紅茶ポリフェノールの脂質代謝および糖代謝への改善効果について[アサヒ飲料]
・Drinking tea reduces non-CV mortality by 24 percent[EurekAlert]
・ESC CONGRESS 2014[ESC Congresses]
紅茶のおいしいいれ方[日東紅茶