朝日新聞の特許法改正をめぐる記事を執筆した西尾邦明記者が、自身のTwitterで「誤報」疑惑を釈明したが、専門家からは「呆れた。こんな弁解なら、しない方がマシ」と厳しく批判されている。

問題の発端は3日、朝日新聞に掲載された「政府は、社員が仕事で発明した特許を『社員のもの』とする特許法の規定を改め、無条件で『会社のもの』とする方針を固めた。これまでは、十分な報償金を社員に支払うことを条件にする方向だったが、経済界の強い要望を踏まえ、こうした条件もなくす」と、伝えた記事。

これに対し、日経新聞は4日「特許庁は企業の従業員が発明した特許について、条件付きで企業に帰属させる方向で検討に入った」「従業員に報酬を支払う新ルールを整備し、企業が発明者に報いることを条件とする」と伝え、あくまで「条件付き」で特許を受ける権利を企業などに帰属させる方針であると朝日新聞とは一見して異なる内容を報じている。

知的財産法の専門家である東京大学教授の玉井克哉氏は、日経新聞のこうした報道を前提に、「朝日は敢えて当日朝に観測記事を出し、誤報に終わった。功を焦ったか、誤った見通しで世論誘導を図ったか」と、自身のTwitterアカウントに投稿し、朝日新聞の記事を「誤報」と断言していた。




この「誤報」との指摘に対し、朝日新聞経済部の西尾邦明記者は8日に「誤報ではありません」と、Twitter上で否定した。

「「無条件で『会社のもの』」は、すべて一律に最初から『会社のもの』になるという意味で用いました。」「『無条件』は、報酬についての法的な規定がなくなるという意味では用いていません」と投稿し、記事が示す「無条件」には、社員に対し報酬が支払われない意味ではないなどと説明。

一方で「『無条件』をめぐり頂いた指摘を真摯に受け止め、誤った印象を与えないようにより分かりやすい記事を書く努力をしていきます」とコメントした。






しかし、玉井氏はこうした西尾記者の釈明に対し「誤報を誤報でないと強弁するために、そういうことを言い出したようにしか見えません。実にみぐるしい」と痛烈に批判した。




なおも玉井氏は「誤報」を認めない西尾記者に怒りが収まらないようで、続けて「呆れた。こんな弁解なら、しない方がマシ。その点でも、朝日新聞の記者に質の低いのが混じっていることが、よくわかった」「事実を歪曲しても自分の望む方向に世論を誘導することが許されており、従って大局的には正しかったと確信しているか、謝ったら死ぬ病気にかかっているかの、どちらかでしょうね」と西尾記者の姿勢についても厳しく批判している。





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