Androidスマホの独自機能制限などお構いなし!貼るだけでボタンを追加する魔法のステッカー「DIMPLE」

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たった1枚のステッカーをスマートフォン貼るだけで、ハードボタンを4つ追加することができる。そんな夢のような製品が登場した。それがアメリカで開発された「DIMPLE」だ。

DIMPLEは、一見すると絆創膏サイズの細長いステッカーだが、指先で押せる4つのボタンを備えている。厚みはわずか0.49ミリ、スマートフォンの背面に貼り付けても違和感のない薄さだ。さらにスマートフォンにケースを装着している人は、そのケースにも貼り付け可能なのだ。


絆創膏サイズのステッカー「DIMPLE」。スマホに4つのボタンを追加できる


●なぜボタンの無いスマホにハードボタンが追加できるのか
DIMPLEの使い方は簡単だ。スマートフォンの背面に貼り付け、専用アプリをインストールするだけで使い始めることができる。DIMPLEとスマートフォンはNFCを使って自動的に接続されるため、面倒なペアリングといった操作は必要ない。当然、電池も不要なのでバッテリー切れの心配も不要だ。

またDIMPLEの専用アプリは、DIMPLE本体の4つのボタンに自分の使いたいアプリや機能を割り当てることができる。使い始めるまでの準備も簡単で、DIMPLEアプリを起動後にDIMPLE本体の4つのボタンのうちどれかを押し、割り当てたいアプリを選ぶだけと、誰でも簡単にボタンにアプリを設定できる。

例えばカメラや通話、ブラウザなど日常よく使うアプリを割り当てておけば、スマートフォンの画面からアイコンをタップしなくても、DIMPLEのボタンを押すだけでそのアプリが起動してくれるのだ。さらにDIMPLEにあるボタン4つでは足りないという場合は、DIMPLEを複数枚スマートフォンの背面に貼り付ければボタンの数を増やすことができるというから驚きだ。


スマホの背面に貼り付けて、好きなアプリを4つ登録、ワンタッチで起動できる


開発者向けのツールを使えば、複雑な機能をボタンに割り当てることもできるという。最近ではスマートフォンでコントロールできる家電やデジタル一眼カメラなどが登場しているが、DIMPLEのボタンを押すだけでエアコンの電源を入れたり、デジカメのシャッターを押したり、撮影した画像をスマートフォンに転送したりといったこともできるようになる可能性もある。

DIMPLEの使い勝手が良ければ、家電メーカーが自社製品をコントロールする機能を組み込んだDIMPLEを販売するなんてこともありそうだ。

DIMPLEは、先行品が5月にも販売開始され、量産品は7月か8月頃にお目見えする予定だ。本体のカラーは3色。量産品の価格は約3000円が予定されている。


ハードボタンの無いスマホやタブレットにもボタンを追加できる


●独自機能への制限が進むAndroidスマホ
ところでAndroidスマートフォンの機能は登場以来、年々多機能化し、さらに使い勝手を高めようと通信キャリアやメーカーが独自のアプリや機能を搭載するという動きで成長してきた。

だがここにきてGoogleはその動きにストップをかけようとしている。これはサポートやOSのアップデートを容易にするためには仕方ないことなのだろうが、一方でAndroid本来の魅力でもある多様性や自由度という利点を制限することになる。

だがこのDIMPLEのように「貼るだけでボタンを追加できる」という奇抜で魔法のような製品は、Android OSの拡張性をうまく利用しており、Androidスマートフォンならではの製品だと言える。

今後各メーカーのスマートフォンの機能や使い勝手が均一化していったとしても、サードパーティー製の面白いハードウェアが次々に登場してくることだろう。


山根康宏