※イメージ画像 photo by Binuxy Meth from flickr

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※イメージ画像 photo by Binuxy Meth from flickr

 ネット掲示板に自分の裸の写真を投稿したとして、わいせつ電磁的記録媒体陳列の疑いで三重県松阪市の女子高生(18)ら3人が書類送検された。ほかに書類送検されたのは、男性会社員(19)と神奈川県小田原市の男子高生(16)。3人は昨年8月から12月にかけて、携帯電話で撮影した自分の下半身の写真などを掲示板に投稿した疑いが持たれている。掲示板は岡山県岡山市の男子専門学生(18)が昨年5月中旬に開設。掲示板には全国から約130枚のわいせつ画像が投稿されていたが、その大半は驚くことに高校生からだったという。

 高校生が自ら不特定多数に裸体を晒すという行為の背景には、昨今の若者の間で「セクスティング」が日常化し、抵抗が薄れているという問題がある。

 セクスティングとは、スマートフォンやスカイプなどを通じ、互いの意思で裸体を見せたり性的な写真を送り合ったりする行為。ショートメッセージでテキストをやり取りすることを「テキスティング」と呼ぶが、そこに性的要素が加わった行為がセクスティングに分類される。

 米国ではセクスティングが社会問題化しており、高校生約1000人を対象にしたアンケートで、約30%が自分のヌードまたはセミヌード画像を送ったことがあると回答した。日本でもケータイが普及した90年代ごろから自画撮りによる「エロ写メ」が流行し、最近はスマートフォンやWEBカメラが浸透したことで動画によるセクスティングも急増。特に中高生を中心に広がっており、恋人同士はもちろん、実際に会ったことのないメル友やスカイプ仲間の間でセクスティングが行われることもある。SNSを通じたセクスティングもあり、未成年の利用者も多い交流サイト『Google+』は「セクスティングは違法行為です」「セクスティングの写真が携帯電話に送信されてきたら、まず、それを誰にも転送してはいけません」などと注意喚起している。

 今年10月、スカイプで通話中の女子中学生を言葉巧みに誘導し、会話開始から約10分でヌードにさせた男が逮捕された。男は動画配信サイトでこの様子を無断で生中継しており、女子中学生は視聴していた約2500人に裸体を晒すという結果になった。画像と違って生動画ならリスクが少ないと考えたのかもしれないが、動画も保存される危険性をはらんでいる。実際、通報した人物は証拠として動画を保存していた。この事件も、若年層がネットで裸体を晒すリスクを認識しないまま、気軽にセクスティングをしてしまう危機感の無さが表れているといえる。

 昨年8月には、香川県さぬき市の女子高生(当時17)が、ケータイで撮影した自分の局部が写った画像をネット掲示板に投稿して逮捕される事件も起きている。金銭目的ならまだしも、なぜ少女たちは自ら進んで裸体を晒してしまうのだろうか。高校時代に見ず知らずの相手とセクスティングをした経験がある女性(21)はこう語る。

「ネットで知り合った相手とスカイプの音声通話をしていたら、相手がしつこく迫ってきたので、仕方なくビデオ通話に切り替えてオッパイを見せました。普段はエロ目的の相手はすぐに切ってしまうんですが、その時は暇だったし相手の反応も面白かったので。画面越しなら実際に性被害に遭うことはないという安心感もありました。自分の裸で相手が興奮してるのが分かると、まだ子どもだった私としては、女性として認められたような気分にもなりましたね。友達の女の子はスカイプでオナニーの見せ合いっこをしたと言ってましたけど、みんな同じようなことを結構やってるみたいでしたよ」

 生まれた時からネット環境があるデジタルネイティブ世代にとって、セクスティングは恋人との愛情確認や自己承認欲求の発散などに使われ、完全に日常に溶け込んでいるようだ。だが、一度外部に出たデジタルデータは本人のコントロールがきかなくなり、流出の危険が必ずつきまとう。さらに転載の繰り返しによって容易に拡散され、回収や消去は永遠に不可能になる。そればかりか、SNSなどで身元が特定され、実生活に大きな影響が出ることもあり得る。

 小学生でもケータイを持つようになった今の時代、性に関心が高い10代がセクスティングにハマるのは仕方のない部分もあるが、取り返しのつかないリスクがあることを十分に認識させなければいけないだろう。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)