韓国慶尚北道は21日、韓国文化財庁が竹島(韓国名・独島)の一部建造物を違法と判断したことから、李明博(イ・ミョンバク)大統領直筆の石碑を一時的に強制撤去することを明らかにした。複数の韓国メディアが報じた。

 報道によると、慶尚北道と同道に属する鬱陵郡は2011年7月に竹島の東島望洋台に無断で掲揚台などの建造物を設置したが、最近文化財庁から「違法」と判断され撤去命令を受けた。

 撤去するのは、東島望洋台にある国旗掲揚台と石碑を除いたすべての建造物で、慶尚北道旗や鬱陵郡旗の掲揚台、太極旗模様が描かれた土台、ステンレス製の造形物、慶尚北道知事の完成記念碑などが含まれる。これにより、違法建造物の上に建てられていた石碑も、一時的に撤去される。

 石碑は竹島の実効支配を誇示する目的で製作。高さ1.2メートル、表に韓国語で「独島」、裏に「大韓民国」、側面には李大統領直筆の「2012年夏 大統領 李明博」との文字が刻まれている。19日に除幕式が行われたばかりだった。

 慶尚北道の関係者は、「石碑の下にある違法に設置された土台を取り除かなければならないため、一時的な撤去は避けられないだろう」とし、「違法建造物を完全に撤去した後、李大統領名義の石碑を再び設置する」と話した。(編集担当:新川悠)