韓国に「東日本大震災復旧」の求人、作業内容不明で波紋広がる

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朝鮮族を支援する韓国の民間団体が、東日本大震災の福島原発付近で復旧作業にあたる人材を募集していることが分かった。募集要項には、労働時間や月給の記述はあるが、どこでなにをするのかについては一切不明なことから波紋を広げている。

韓国メディア「ソウル新聞」によると、求人を出したのはソウル九老区加里峰に事務所を構えるA団体。無料法律相談所などを運営しており、韓国での生活を希望する朝鮮族たちを支援している。

募集している人材の条件は、年齢1958~1988年生まれの、韓国国籍を取得する男性。「韓国国籍を取得する男性」とあるが、これは韓国で生まれ育った韓国人というよりも、韓国国籍を取得した朝鮮族が主な対象だという。

労働時間は1日8時間。25日勤務で、月給450万(約33万円)前後。滞在期間は基本6カ月で、延長も可能だとしている。団体側は、航空運賃、健康診断、書類代として120万ウォン(約9万円)が事前に必要になると説明。現時点ですでに30~40人の応募があり、来月末には第一弾が日本に向けて出発する予定という。

A団体は、日本の団体から下請け契約を結んで人材を募集しており、人材を日本に送ると会員費の名目で手数料を受け取れるのだという。

だが、肝心な作業内容はよく分かっていない。A団体の関係者は、同紙の取材に「福島原発から50~70キロは慣れた場所なので危険性は無い」と繰り返すばかりで、具体的な作業内容については明らかにしていない。

韓国のインターネット上では、「いくら給料が良くても放射能を浴びる可能性も否定できない。詳しい情報を公開すべきだ」などの声が上がっている。

参照:ソウル新聞

(文:林由美)

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