今月はじめ、右肘の靱帯再建手術(トミー・ジョン手術)に踏み切ることを発表したボストン・レッドソックスの松坂大輔。術後は一年以上に及ぶリハビリが待っているわけだが、来年はレッドソックスとの6年契約最終年でもあるため、復帰を果たしても契約更新は考えにくい。

だが、松坂に限らず、アスレチックス・松井秀喜、マリナーズ・イチローも成績不振により、窮地に陥っている状況だ。21日発売の「週刊アサヒ芸能」(6.30号)では、『日本人メジャー BIG3「もう使えない」酷評』との見出しで、かつてない危機が訪れている日本人メジャーリーガービッグ3の周辺情報を伝えている。

同誌にコメントを寄せるメジャー担当記者は、「チームやマスコミとの関係は、もはや最悪です。手術をするという会見も、デーゲームの朝にやると通告して報道陣を集めておきながらドタキャン。地元メディアはカンカンに怒りました。結局、試合前のクラブハウス内で取材を受けましたが、テレビカメラが殺到して、今度は選手たちが激怒。配慮が足りないんです。『こんな狭いところで会見をやりやがって!』とあからさまに罵倒する選手もいましたね。地元メディアは『もう(来年までいない)松坂を相手にしなくていいから、よかったよ』」と語り、さらに、地元メディア関係者は「普通は手術となれば、ファンから、早くグラウンドに戻ってきて、というメッセージを送られるもの。ところが地元紙のサイトへの書き込みには、<さっさと手術をしていなくなってくれ>ですから」と明かしている。

続いて、メジャー記者が「休養前の時点で打率2割5分2厘という、イチローにしてはかつてない低い数字。不調の原因は目と足でしょう。まず、動体視力の低下。引き付けて打つタイプなのに差し込まれる打球が増えたのは、その証左です。走力も明らかに落ちました。内野安打の減少です。イチローらしいボテボテのゴロでセーフにできていた当たりが、間一髪アウトになっているケースがある」と話しているのが、先日、連続試合出場記録が255でストップしたイチローだ。同誌にコメントするスポーツ紙デスクも、「イチローはかつて、『3割を打てるかどうかが、一流か一流でないかの差』と語ったことがある。3割を切るか、200安打を逃すか…万一、その両方がダメだった場合、美学として、電撃引退というのは十分にあると思う」と語っているほど、進退きわまる状態であることが窺える。

その一方、松井秀喜については、些か論調が異なる。ゲレン監督時の試合こそ出場機会は少なく、調子が上向くこともなかったが、メルビン監督代行就任後は、連続スタメン出場で調子を上げているだけに、メディア関係者による談話も興味深いものとなっている。詳細は同誌をご確認頂きたいところだが、 “日本人メジャーリーガービッグ3”の来季は一体どうなっているか。イチロー&松井に関しては、オールスター前、前半戦の間にどこまで成績を上げることができるのかが問われそうだ。

週刊アサヒ芸能 [ライト版]<デジタル>(PC版)