南アフリカ・ワールドカップ(W杯)はアジアに微笑んでいるようだ。韓国がギリシャを2−0と下したのに続き、今度は日本がカメルーンを相手に勝利を収めた。前半の38分に決勝点を挙げたのは、CSKAモスクワのスター選手であるMF本田圭佑。岡田武史監督が率いる日本は、素晴らしいテクニカル能力を見せたわけではないが、ポール・ル・グエン監督が率いるカメルーンよりも組織が整っており、よりシニカルだった。

両チームはお互いを研究しながら試合をスタートした。プレーが構築されることはなく、ロングボールを多用。カメルーンのサミュエル・エトーは何度も相手陣内まで戻って犠牲を払い、ピーエル・ウェボに素晴らしいボールを配給したりもしたが、ウェボがそれを生かせなかった。

だが、時間が経つとともに、エトーも混乱の中へと消え去ってしまう。W杯の試合としては、困惑させられるゲームとなり、選手たちはボールではなく芝をキック。GKたちはこの試合でも簡単なボールを逃してしまうところがあった。日本は38分、松井大輔がクロスを上げると、カメルーンのディフェンスが静かな反応をする一方で、本田が左足でゴールを決める。

後半、カメルーンの反撃が期待されたが、それはなかった。エトーが相手選手2人を抜き去り、エリック・シュポ=モティングに素晴らしいアシストを見せるが、同選手は完全にミスしてしまう。以降は洗練さを欠いた試合に。パスを3本連続でつなぐのも難しくなった。

いずれにしても、日本はうまく守り、カメルーンのストライカーたちがスペースを見つけるのは非常に困難だった。カメルーンは40分、同点に追いつくためのビッグチャンスを得る。距離のあるところからステファン・エムビアがシュートを放った。だが、これはクロスバーに阻まれる。

結局、スコアは変わらず。日本がこの上なく貴重な3ポイントを獲得し、デンマークを下していたオランダと並んだ。グループEのトップに立った2チームは、19日に直接対戦する。