発足から20周年を迎えた台湾のプロ野球界で、八百長疑惑が持ち上がっている。27日までに元ラニュー・ベアーズの黄俊中ら6名が取り押さえられており、28日にも曹錦輝選手他6名の選手が事情聴取を受けるもよう。
曹錦輝選手は大リーグ帰りのスター選手だ。その八百長疑惑に、ファンたちの間にも動揺が広がっている。


25日、中華職業棒球(プロ野球)リーグの王者を決定する台湾シリーズが終了した。統一セブンイレブン・ライオンズ対兄弟エレファンツによって行われた試合は、第7日目の最終試合まで3勝3敗とどちらも引かない、緊張した試合運びであった。

結果、統一セブンイレブン・ライオンズが勝利を収め、同リーグ3連覇を達成した。

しかし、世間が優勝セールに湧く翌日が、プロ野球界にとって暗黒の一日となった。野球賭博による八百長の疑いで、統一セブンイレブン・ライオンズを除く3チーム全ての宿舎で家宅捜索が行われたのだ。

これまでにも何度も八百長が繰り返されてきた台湾のプロ野球界。昨年には組織的な野球賭博が発覚し、球団が1つ除名されたばかりである。しかし、これまでと違うのは、球界の主要選手にも容疑がかかっている点である。今年大リーグから戻った曹錦輝選手や、かつて西武ライオンズで活躍した張誌家選手にも容疑がかけられており、ファンたちからは球界存亡を危ぶむ声があがっている。

また、曹錦輝選手が所属する兄弟エレファンツは、「真実ならば続けていく意味はない」として、チームを解散する意思があることを示している。

兄弟エレファンツは結成以来、最もファンが多い球団としてプロ野球界を支えてきたチームである。もしも、解散するようなことになれば、プロ野球界への影響は甚大だ。

しかしそれ以前に、低迷する台湾プロ野球界の救世主として戻ったはずの 曹錦輝選手さえも八百長に関わったのだとしたら、この先誰が試合を見たいと思うだろう。

日々練習を積む選手たちに、野球観戦を心の糧にする国民に、公正なプレーが楽しめる明日はくるのだろうか。
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)

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