社会人経験が長くなる30代女性では、フルタイム就労希望が前回99年の調査時に比べ12.6%も減少し、専業主婦(4.2%増)や派遣就労等(8.4%増)への志向が高まっていることなどが、結婚相談所のオーネットが全国900人の20〜30代の未婚女性を対象にした恋愛・結婚に関する意識調査で分かった。

  また、同社が今年6月に調査をした青年層の男性の意識では、「自分は動物的ではなく、どちらかというと植物的」と51.0%が回答。自身の生活を大切にしたい強いマイペース志向を基本に、交友関係、仕事や恋愛、結婚意欲を適度に持ちながらも、交際状況が悪化している実態が浮かびあがっているという。

 今回の調査では、同世代の女性で、「婚活ブーム」のポジティブな影響からか、不景気の影響からか「(いつかは)結婚はする」との回答は71.9%と前回調査から上昇に転じた。その一方で、彼女らの交際状況は「交際相手はいない」が63.3%と、今春の男性調査同様に、過去最高値(同社調べ)を記録している。更に20代未婚女性の63.6%が交際相手のいない状況で、調査開始以来初めて30代未婚女性(63.1%)を上回るという、新たな傾向を見せている。

 彼女らの恋愛観を問うと、「恋人には追いかけるより、追いかけられたい」64.6%、「好きな人から告白されたい」90.4%と回答。実際の交際相手も、72.1%が相手のアプローチから交際を始めており、男性主導の恋愛模様が描かれている。

  しかし実態は、草食系男子の増加にともなって、「身近に気になる人がいても、声をかけられない男性」を45.9%の女性が、さらに「女性と一緒に寝ても、何もしない男性」を60.9%の女性が「受け入れられる」と回答するなど、理想と現実の折り合いをつけ、許容範囲を広げようともしている。

  経済環境や社会環境の変化も、彼女らの意識にも少なからず影響を及ぼしている。社会人経験が長くなる30代女性では、フルタイム就労希望が前回調査時に比べ12.6%も減少し、専業主婦志向(4.2%増)や派遣就労等の志向(8.4%増)の高まりが目立つ。増える一方の仕事の責任や負荷に耐えかねている女性の姿がうかがえる。 

  同社では、「『結婚相手とは運命的な出会いがある』(58.6%)と半数以上が信じながらも、それがなかなか実現しないなかで、男性の受身でマイペースな恋愛意識をも受け入れようとしている女性の意識が浮かび上がっている」と分析している。

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