フランス代表として歴代最多のキャップ数(138試合)を誇るリリアン・テュラム(バルセロナ)が15日、「リリアン・テュラム財団」の発足を発表した。

 テュラムは「教育活動を中心に、あらゆる形の人種差別と闘う」ことを目標に掲げ、「人種差別についてオープンに話すことが必要。なぜ差別が存在するのか、このテーマをタブーにしておいてはならない」と語った。

 テュラムはカリブ海に浮かぶフランスの海外県グアドループの出身。本土には9歳のときに移住した。有色人種の境遇に対する問題意識が強く、これまでも、郊外の移民系の若者が暴動を起こしたときなど、しばしば政治的な発言を行ってきた。とくに移民に対する規制を強化するサルコジ大統領に対しては、批判的な姿勢を貫いてきた。