UEFAカップ優勝候補のバイエルン・ミュンヘンは準々決勝で初出場のヘタフェと対戦することになったが、バイエルンの監査役長であるフランツ・ベッケンバウアー氏が、ヘタフェの監督がミカエル・ラウドルップであることを知らなかったと明かした。

「ラウドルップが監督というのは本当か?知らなかったよ」。そう認めたベッケンバウアー氏は、選手についての情報もないと言う。「正直、誰も知らない。どこを敗ってきたんだ?これから注意を払う必要がある。ベンフィカを敗るのは簡単なことではないわけだし、良いチームであることは間違いないね」とコメント。

 同郷のベルント・シュスター監督(現レアル・マドリー)がヘタフェで指揮を執っていた時、初めてヘタフェという存在を知ったというが、スペインの中堅クラブであるヘタフェを知らないとしても無理はない話だろう。

「当然ながらバイエルンが有利だろう。歴史がそう物語っている。もちろん、フットボールでは予期せぬことがたくさん起こるということも分かっている。だが、今のところ有利はバイエルンだ」。

 準決勝進出に自信を見せるベッケンバウアー氏。しかし、15日に行われたブンデスリーガの試合では、ホームで最下位のコットブスに不覚をとっている。確かにクラブの歴史、ネームバリュー、チーム力などを見ても、バイエルンが有利であるのは否めない。しかし、2ndレグをホームで戦えることはヘタフェにとって有利な点。フットボールに絶対はないし、些細なことが勝敗を大きく左右する。ヘタフェは波乱を起こし、ベッケンバウアー氏に印象を残すことができるか?強豪に挑むヘタフェの戦いぶりが楽しみだ。

(スペイン通信)