アーセナルのアーセン・ベンゲル監督は、イングランド・サッカー界において、アーセナルが特別厳しい扱いを受ける風潮があると指摘。イエローカードの数などを持ち出して、不満を爆発させた。

 先週のバーミンガム戦でFWエドゥアルド・ダ・シルバが左足骨折の重傷を負い、長期離脱を強いられたアーセナル。ベンゲルは、この事態を招いた遠因に、アーセナルがある種の“特別扱い”を受けていると持論を展開した。

「過去3年のデータを振り返ると、アーセナルが最もファウルを受けているクラブであることが分かる。さらに、ファウルを犯した数が一番少ないクラブでありながら、一番厳しく罰せられているというデータもある。こういう問題が現実としてあるのに、誰もそれを取り上げようとしない。別に陰謀が存在していると言っているわけではない。ただ、事実を語っているだけだ。他のクラブは9回のファウルで1枚のイエローカードを受けているのに、アーセナルは4回に1枚の割合だ。疑うならデータを調べてみればいい」

 しかしながら、厳しい口調で語ったベンゲルの発言には誤りがあるようだ。英国紙『デイリー・メール』の調査では、過去3シーズンでアーセナルがイエローカードを受けた割合は、ファウル7.95回に1枚。同じロンドンに本拠地を置くチェルシーは、7.51回に1枚と、アーセナルよりも多いデータが出ている。

 シーズン開幕から好調を続け、現在リーグ首位に立つアーセナル。しかし、他チームの厳しいプレーで負傷者が続出している状況に、誤ったデータを持ち出して不満を爆発させてしまったようだ。