マニア度高い教習車はディーラーで取り扱っているが……

 免許を持つ人なら一度はお世話になったことがあるであろう教習車。先日もマツダから日本国内では販売されていないデミオのセダンをベースにした「マツダ教習車」がリリースされて話題となったが、はたして、こういった特殊なモデルは一般の個人でも購入することができるのだろうか?

 現在、教習車としてメーカーが発売しているのは、前述のマツダ教習車のほか、トヨタからカローラアクシオをベースとした「トヨタ教習車」とホンダからグレイスをベースとした「グレイス教習車」がリリースされている(スバル・インプレッサG4教習車も存在するが、これはスバルグループの一員である桐生工業株式会社製)。

 価格はグレイスが少し安く179万円で、マツダ教習車とトヨタ教習車はともに187万5960円(MT車)となっている。

 そしてタクシー専用車としてはトヨタのJPNタクシーと日産のNV200タクシーが存在している。NV200タクシーはNV200ベースとなっているが、JPNタクシータクシー専用車として開発されているのはご存じのとおり。こちらの価格はJPNタクシーが327万7800円〜、NV200タクシーが281万6640円(LPGバイフューエルデビュー時の価格)となっている。

 しかし、これはどちらもあくまでメーカーの希望小売価格であり、実際にはまとめて大量に導入することで1台当たりの単価はもっと安くなるだろう。

個人使用なら各車の専用装備は一部取り外さなければならない

 さて、では本題の購入できるのかどうか、という点だが、これは非常に難しいところだ。基本的には一般ユーザー向けの車両ではないため一般販売はしていないという形を取っているものの、購入はディーラーを通して行われるため(法人用の窓口があるディーラーもあるが)、ディーラーの対応によるところが大きくなるだろう。過去には実際に個人が教習車を購入したケースもあるため、どうしても本気で欲しいのであれば、相談できるディーラーを見つけるのが近道かもしれない。

 ただし、先日発表されたマツダ教習車に関しては「教習車」として型式を取得しているとのことで、教習車を保有できる教習所としての購入以外は難しいようだ。

 また、新車にこだわらないのであれば、代替えのタイミングや廃業などに伴って放出される中古車を狙うというのもひとつの方法だ。なかなか一般的な中古車店の店頭に並ぶことはないが、そういった車両を専門に扱う業者も存在しているので、そういった業者を探してみるのがよさそうだ。

 ただ、どちらにしても個人の乗用車として所有するには教習車やタクシーの専用装備の一部は取り外すなどの処置が必要になることは頭に入れておきたい。