新型Mac miniが年内に登場?ただし高価になる可能性もあるとのうわさ
アップルが年内に、新型のMac miniを発売するとの噂が報じられています。

Mac miniは小型デスクトップ版Macで、ディスプレイやキーボード、マウスなどが付属してない最小構成で販売されている製品です。ハードウェア構成の柔軟性や価格の安さが支持を集めていましたが、もし噂が本当だとすれば、4年ぶりのアップグレードとなります。米BloombergのMark Gurman氏(アップル関連情報に定評のある記者)とDebby Wu氏の記事によると、Mac miniの新モデルは主にプロユーザーに焦点を当てているとのこと。従来のMac miniはアプリケーション開発者やサーバー管理者に人気があるため、この説には一定の説得力があります。

この2018年モデルには、新たなストレージとプロセッサのオプションが用意されているため、以前のバージョンよりも高価になる可能性があるとか。Mac miniは現在でも48800円(税別)から販売中ですが、やはり「Macシリーズ史上、最も安価な製品」という点が大きな魅力の1つ。それだけに、どれほど高くなってしまうのかは気になるところです。

長らく更新がなかったMac miniの今後を危ぶむユーザーの声に対しては、アップルからも何度かメッセージが発せられています。2017年4月にはワールドワイドマーケティング担当上級副社長のフィル・シラー氏も「Mac miniは我々の製品ラインナップの重要な一つです」と語り、同年10月にもティム・クックCEOが「Mac miniは将来的には重要なラインナップの1つ」とコメント。ようやく公約が実現するのかもしれません。

さらにBloombergは、アップルの「新型の低価格ノートPC」が年内に出ることも予想しています。

計画に詳しい情報筋によると、新型ノートPCはMacBook Airに似ているものの、ベゼルはさらに狭くなり、ディスプレイは13インチで高解像度のRetinaディスプレイになるとのこと。アップルの広報担当Bill Evans氏は、コメントを控えていると伝えられています。

「Retinaディスプレイ搭載のMacBook Air的な低価格ノートPC」自体はこれまでの噂の域を出ていませんが、同誌の分析するMac販売戦略は興味深いところです。

Macはアップルの昨年売上の中で11%以上を占めており、iPad以上に売れている製品です。とはいえ、今年度の第3四半期(4月から6月)のMac販売は370万台で、2010年以来の最低水準まで落ち込んでいます。

熱心なMacユーザーからは、最近のアップグレードは専門的なニーズを満たしていないと不満の声が上がっていました。2017年のiMac ProとMacBook Pro(2018)はプロセッサの高速化などで、これに応えたもの。プロ向けの新型Mac miniも、その延長上にあるということです。

そして低価格なRetina搭載MacBookは、より安価なMacを求めるユーザーや、ノートPCを一括で大量購入する学校向けとのこと。2015年に発売されたMacBookはMacBook Airの代替品を意図されていたものの、1300ドルからの価格に手が届かなかった消費者もいたとされています。

お手頃な価格で高精細なRetinaディスプレイを搭載した13インチMacBookや、iMac Proほど高くないがキーボードやディスプレイの選択に柔軟性がある新Mac miniは、どちらも「ユーザーのニーズはあったが、Macのラインナップからは欠けていた」もの。職場用のMac、持ち歩くMac、サーバー用のMacなど、Macで覆い尽くすライフスタイルが実現するかもしれません。