「大人の科学マガジン 小さな活版印刷機」(学研プラス)

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2017年12月15日発売の雑誌「大人の科学マガジン 小さな活版印刷機」(学研プラス)が、実書店・ネット通販を問わず品薄状態となっている。

同誌編集部は12月20日のツイッターで、品薄について「本当に申し訳ございません」と謝罪。あわせて、「ただいま絶賛増刷中です」とも告知している。実際、J-CASTニュース編集部が全国の書店10店舗に確認したところ、どの担当者も「在庫はありません」と口を揃えた。

「通常の4倍の数を投入したのですが...」

「大人の科学マガジン」は、学研の学習誌「科学」「学習」(ともに休刊)の大人版として2003年に創刊した付録つき雑誌。これまでにも、組み立て型のドローンやロボット掃除機など豪華な科学キット付録で話題を集めてきた。

今回の付録「小さな活版印刷機」は、「テキン」と呼ばれる手動の活版印刷機を卓上型にしたもの。インクを練って判子状の「活字」に塗り付け、紙に印刷する活版印刷の工程を両手におさまるミニチュアサイズの印刷機で体験することができる。

価格は3780円(税込)。組み立て式のテキンのほか、ひらがな・アルファベットの「活字」162個、活版印刷の歴史などの情報をまとめた雑誌などが付いている。付録のテキン用の「活字」は追加で注文することもできる。

こうした付録つき雑誌の発売が告知されると、ツイッターやネット掲示板には「レトロでかわいい」「めっちゃ欲しい」などと話題に。情報番組やネットメディアで取り上げられたことも相まって、購入希望者が続出する状況となっていた。

実際、発売約1か月前の11月17日時点で、「大人の科学マガジン」編集部は公式ツイッターで「(Amazonでの予約販売が)とうとう売り切れてしまいました。通常の4倍の数を投入したのですが、残念です」と告知していた。

12月15日の発売後のツイッターを見ても、「どこも在庫切れで悲しい...」「めちゃめちゃ売れてて買えない」といった投稿が数多く出ている。こうした反応を受けてか、同誌編集部は20日、

「購入できない、予約もできない、というみなさま、本当に申し訳ございません!『小さな活版印刷機』ただいま絶賛増刷中です」

と謝罪の旨をツイートしていた。

メルカリには「高額出品」も

実際、12月27日夕時点でAmazonの販売ページを見ると、「2018年2月28日に入荷予定です」との表示。そのほかにも複数の通販サイトを確認したが、いずれも在庫がないため購入できない状態だった。

また、Amazonの「マーケットプレイス」上には、定価の倍近くのプレミア価格で同誌を出品する業者が登場。フリマアプリ「メルカリ」でも、定価以上の値段をつけた出品が約40件あった。

J-CASTニュース編集部が27日、全国の10店舗(東京3店舗、北海道、新潟、神奈川、愛知、大阪、広島、福岡各1店舗)の大型書店に「小さな活版印刷機」の在庫を確認したところ、いずれも「ありません」との回答だった。なかでも、神奈川のある書店の担当者は、

「予約の段階で全て売り切れたため、店頭には雑誌を一冊も置けませんでした」

と話していた。

なお、「大人の科学マガジン」編集部のツイートによれば、「1月末に、増刷分が到着する予定です」。その上で、

「みなさまのご期待にこたえられるよう、がんばっておりますので、もうしばらくお待ちくださいませ...!」

とも訴えていた。