日本でも一時期に韓流ブームが起きたように、中国でも韓流ブームが巻き起こったほか、台湾や日本の文化や流行を追いかける人も存在する。しかし、中国メディアの済南日報はこのほど、海外の目新しく新鮮な要素や文化に触れ、「感化される域を超えて、盲目にすべてのものが優れていると持てはやす」風潮があることを指摘し、こうした風潮はいかがなものかと疑問を呈する主張する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 日本でも一時期に韓流ブームが起きたように、中国でも韓流ブームが巻き起こったほか、台湾や日本の文化や流行を追いかける人も存在する。しかし、中国メディアの済南日報はこのほど、海外の目新しく新鮮な要素や文化に触れ、「感化される域を超えて、盲目にすべてのものが優れていると持てはやす」風潮があることを指摘し、こうした風潮はいかがなものかと疑問を呈する主張する記事を掲載した。

 中国では日本製品の品質は高く評価されているが、記事は「2017年を振り返ると日本企業や日本製品に偽装や改ざんなどのスキャンダルが頻発した年だった」とし、日本ブランドに対する信用が失墜した1年だったと指摘。また不祥事によって大手企業が実質的な倒産にまで追い込まれたケースがあることは中国でも話題になったと指摘した。

 中国では実際に日本製品を使用してその品質の良さに信頼を置いている人もいる一方で、「日本ブランド」に盲目の信頼を寄せてその信頼性を神話の域へと持ち上げている人も一部で存在すると指摘。しかし客観的に見れば「日本人でも中国人でも、また世界のどの場所でも条件さえ揃えば偽造や偽装、改ざんは行われるものであることが分かる」と主張した。

 しかし中国国内で日本や台湾を盲目的に崇拝し、持てはやす風潮が見られるのは「日本や台湾が中国よりも先に経済的な発展を遂げ、豊かさを獲得し、見識を広げ、才能を伸ばすことができたから」だとし、「作り上げられた神話は経済発展の時間的な差によって生じたものに過ぎない」とした。

 中国では台湾について「人びとは穏やかで誠実な気質を持ち、中国の優れた伝統文化を保っている」というイメージがあり、日本については「恥の文化を持ち、信頼が置けて、匠の精神を持つ」というイメージがあるようだ。だが、中国人は往々にして「強者を歓迎し、崇拝する傾向にあるが、それこそが致命的な盲点だ」と指摘し、中国は自身の優れた特質や文化を見失ってしまうことのないようにしなければならないと警鐘を鳴らした。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)