宇野昌磨【写真:giacomello foto】

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フリーで5本の4回転に初挑戦、そのうち3本が後半…伊紙も思わず「怪物だ」

 男子フィギュアスケート宇野昌磨(トヨタ自動車)は、ロンバルディア杯(イタリア・ベルガモ)はショートプログラム(SP)、フリーともにトップに立ち、自己ベストの合計319.84点で2連覇を果たした。羽生結弦に続く世界歴代2位の高得点で、2位ジェイソン・ブラウン(米国)に60点差をつける圧勝に、イタリアメディアは「夢のようなコンビネーション、アーティスティックな成長だった」と称賛している。

 日本が誇る19歳が今季初戦で世界に衝撃を与えた。宇野は5本の4回転に初挑戦。サルコーを主要な国際大会で初成功させるなど、圧巻の演技で2年連続で表彰台の真ん中に立った。

 イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」は世界選手権2位の宇野を“奇才”と称し、フリー曲「トゥーランドット」に乗せて披露した演技の完成度を称えた。

「19歳の日本人、“奇才”ショウマ・ウノが、傑作品を披露した。トゥーランドットで4回転を5本、そのうちの3本が後半。怪物だ。唯一の悔いは初めの(4回転)ループだが、そんなことは重要ではない。5本の3回転、夢のようなコンビネーション、アーティスティックな成長だった」

羽生に次ぐ世界歴代2位の高得点に脱帽「目まいがする点数」

 宇野は冒頭の4回転ループで着地に失敗したが、同紙はそれ以外のジャンプやコンビネーションが秀逸だったと評価。フリーの214.97点、トータルの319.84点を「目まいがする点数」と記すとともに、羽生に次ぐ世界歴代2位の高得点に「歴史的に羽生だけが、ウノの上を行っている。彼を追う報道陣はその甲斐があった」と報じている。

 芸術大国イタリアに鮮烈なインパクトを残した宇野。進化を続ける19歳の演技から目が離せない。