あなたは大丈夫?今スグできる「乳がんのセルフチェックポイント」3つ

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乳がんに罹った人の年齢を見てみると、若年性乳がんと呼ばれる35歳未満の人は約2.7%。残りの約97.3%が35歳以上です。なかでも55歳から59歳が最も多いとされていますが、30代になると急激に増えはじめるのも事実です。

乳がんは進行すると手術により乳房を失うなど女性にとって精神的なダメージも伴うがんでもあるため、日常のこまめなセルフチェックで早期発見をしたいものです。

そこで今回は、予防医療推進協会理事長を務める筆者が、今スグできる乳がんのセルフチェックポイントをご紹介します。

■月に1度、分かりやすいタイミングで行いましょう

忙しい毎日を過ごす女性にとって、入浴すらゆっくりできないのが現実でしょう。そんな女性は特に「毎日、のんびり自分の胸を触る暇なんてない!」と思い込んでいるかもしれませんが、実は乳がんチェックは月に1度でOK。

生理前だとホルモンバランスの影響で胸に張りがあったりするので、生理が終わって5日から一週間後にチェックしましょう。

乳がんができやすい場所を知る

ひと口に乳がんといっても、できる場所は色々。

乳輪を中心円とし、乳房全体を外円とする二重の円をイメージして下さい。そして中心円と外円の間の部分を上下左右4か所に分けます。

もっとも乳がんができやすいのが外側上部で47.6%を占めます。次いで多いのが内側上部で23.5%、外側下部13.0%、内側下部6.8%、乳輪部6.1%となっています。

筆者が健康相談をしていて乳がんの話になると、多くの女性が外側下部に手を伸ばし気にする仕草を見せるのですが、外側、内側ともに多いのは実は上部の方なのです。

■3分でできる!入浴前と入浴中にチェック

(1)入浴前

鏡の前に立ち、両手を下げた状態で乳房や乳頭を観察し、変形やひきつれ、くぼみやただれがないかをチェック。次に両手を真上にあげた状態で、正面、横から、斜めから同じようにチェックします。

その後、乳頭を軽くつまみ出血や異常な分泌物がないかをチェックしましょう。

(2)入浴中

体を洗うときに、片方の腕をあげて乳房の表面に円を描くようにしこりがないかをチェックします。最後に脇の下のリンパ節に腫れやしこりがないかもチェックしてください。

手や体にボディーソープなどがついていた方が滑りが良く、皮膚のデコボコが分かりやすくなりますよ。

月に1度、3分程度の時間でできることです。「そんな時間は……」と思い込んでいるのは自分だけかもしれません。

もちろん予防をして罹らないようにするのが最も大切なことですが、進行する前に見つけることも大切なこと。

ぜひ、実践してくださいね。

【監修者略歴】

※ 川上智史 ・・・ 医学博士。主に予防医学を専門とし、各種教育機関で基礎医学について講義を行う他、一般向けに予防医学に関する講演を行うなど、予防の重要性を啓発し続けている。また、アンチエイジングアドバイザー、メディカルアドバイザーとして医学的に“美と健康”を追求し、コメンテーターとしても幅広く活動。

【筆者略歴】

SAYURI・・・長年の医療業界での経験を生かし、健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーとして執筆活動や講演活動をする傍らNPO法人予防医療推進協会の理事長も務める。

【画像】

※ file404 / shutterstock