30歳迎えたFW興梠の誕生日祝い 「面白くないネタ(笑)」を披露したのは…

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 チーム最年長が節目の30歳を迎えた。リオデジャネイロ五輪日本代表FW興梠慎三(浦和)は前日の7月31日に一つ年を重ねた。

 7月30日のブラジル戦後にゴイアニアからマナウスに移動したチームは、8月1日から本大会初戦ナイジェリア戦に向けて練習を再開した。午後7時からの練習は気温30度以上、湿度約70%と暑さが残る状況だったが、興梠は「これくらいだったら行けるかなという感じ。ブラジルとやったときの方が暑かったから。でも汗が結構出るので、水分補給はこまめにやった方がいいと感じます」と話した。

 しかし、ほとんどの選手が半袖で練習を行う中、長袖で姿を現したことを後悔したようで、「ホテルが涼しかったので、長袖を着ましたが失敗しましたね。汗が止まらない。明日からは半袖にします」と笑った。

 昨日の誕生日は夕飯時には「ハル(DF藤春廣輝)が盛り上げてくれましたよ。面白くないネタをやってくれました(笑)」とチームメイトやスタッフから祝ってもらう。藤春は「ここで言えるネタじゃない(笑)。振られたので、その場を盛り上げるためにやった」と渾身のネタを披露して先輩の誕生日を祝ったようだ。

 そして興梠自身も、合流以降「皆の前で話していないので」と自らも言葉を届けたことを明かした。

「その場を借りて、(手倉森誠)監督にオーバーエイジで呼んでくれたこと、本大会出場を決めてくれた選手の皆にありがとうと感謝の気持ちを伝えた」

 30歳を迎えた最年長。最年少で19歳のMF井手口陽介(G大阪)とは11歳差になったことに「すごいビックリした」と苦笑する。しかし、ピッチ上では「年齢は関係ない。井手口以上に走らないといけないと思うので、ピッチ上で走りまくりたい」と力強く話した。

「30歳になって、まさかこういう大きな大会に出場できるとは思っていなかった。なかなかない経験なので楽しみたいし、一つのチャンスを決められるように頑張りたい」。オーバーエイジとして、最年長として五輪を迎える男は、大会に向けて改めて決意を表した。

(取材・文 折戸岳彦)


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