中国メディアの一財網は16日、中国のスマートフォンメーカーの躍進を受け、韓国のサムスン電子の中国市場におけるシェアが「急速に縮小している」と伝え、サムスンがかつてない試練に直面していると報じた。(イメージ写真提供:(C)manaemedia/123RF.COM)

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 中国メディアの一財網は16日、中国のスマートフォンメーカーの躍進を受け、韓国のサムスン電子の中国市場におけるシェアが「急速に縮小している」と伝え、サムスンがかつてない試練に直面していると報じた。

 記事は、市場調査会社のIDCのデータを引用し、2014年第4四半期における中国市場のスマホ出荷台数ベースで、サムスンのシェアが年初の20%から8%まで減少したことを紹介した。

 続けて、IDC中国のアナリストの発言として、15年第1四半期においてもサムスンの中国市場での出荷台数は引き続き低迷する見通しと伝え、中国市場でシェアを高めている中国メーカーが15年になって「海外市場への攻勢を加速させている」と報じた。

 さらに、中国市場におけるサムスンの現在の境遇について「ハイエンド市場ではアップルと華為技術(ファーウェイ)が、ローエンド市場では小米科技(シャオミ)が攻めており、サムスンは上下からの攻勢を受けている」と指摘。

 続けて記事は、世界最大のスマートフォン市場である中国において、サムスンとファーウェイのターゲット層が“かぶっている”とし、「サムスンにとってディスプレイ以外にほかのメーカーと差別化できる要素がなくなっている」と指摘。

 また、コストパフォーマンスの高さを武器にシャオミが出荷台数を伸ばしていることを指摘し、「サムスンのスマホ事業は今なお危険な状況を脱することができていない」としたうえで、「サムスンのスマホの売り上げおよびシェアが大きく変動しているなかで、世界のスマホ市場の主導権をめぐる局面は今後も変動する見込みだ」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)manaemedia/123RF.COM)