イギリスが燃えている。二階建てバスから、店舗から、住居から、炎が上がる。暴徒が街を徘徊し、建物を破壊する。店の商品を略奪する。国内総生産(GDP)が世界第6位で、来年には五輪の開催をひかえる「先進国」でいったい何が起きているのか。きっかけは、ロンドンで黒人男性が警察に射殺された事件だった。ずさんな捜査をおこなった警察に対する反発。それが若者たちによる暴動のスイッチとなった。しかし、その事件はあくまでも