後味が悪く、救いのない、バッドエンドの映画を「鬱映画」と呼びます。しかし、ただ絶望を描いただけの映画に惹きつけられる人はいません。人が惹きつけられるのはジャンルを問わず「美」であり、絶望の中でしか見ることのできない「美」を携えた鬱映画のことを私は「鬱くしい映画」と呼んでいます。夏にはサマーソングを聴くように、クリスマスにはクリスマスソングを聴くように、鬱屈とした気分になってしまったときにはこの鬱映