書道や習字でおなじみの「墨」が消滅の危機にさらされている。「墨を擦って文字を書く」機会が減っていく中で、墨の需要が縮小し、職人の後継者不足が深刻化している。さらに新型コロナウイルス禍で、墨業界の置かれた状況はより厳しいものになってしまった。こうした状況を打破するために、奈良の墨職人が2021年6月、クラウドファンディングを立ち上げた。支援は半日足らずで目標額を達成し、インターネット上の関心を集めている