強くならなければいけない――。もし、そういう信念があれば、責任問題に発展したり、重要なポストに就く人が自らその職を離れたりするはずだけど、そうした動きはなにもなかったよね。ただ結果を報告するだけ。どこまで本気で日本サッカーを強くしたいと思っているのか。その覚悟はどれほどのものなのか。まったく疑わしいものだよ。
 
 ワールドカップの悪い流れを引きずるかのように、その後は下のカテゴリーも世界行きを逃したし、U-21もアジア大会でベスト8止まり。日本代表はまさに『全敗』だよ。良いところなんてなにもなかった。
 A代表はザッケローニの後任としてアギーレが就任した。4年前は新監督決定まで少し時間がかかっただけに、今回は急いで決めて一件落着かと思いきや、新たな問題が浮上してしまった。現代表監督に八百長の疑いがかけられるなんて、協会関係者もまさに寝耳に水で、慌てふためいているようだね。
 
 かなり長い期間、アギーレに狙いを定めて、関係性を深めていたはずなのに、重要極まる情報を調査できていなかったのは、いったいどういうことなんだろうか。
 
 いずれにせよ、“決断できる人”がひとりもいないから大変そうだ。アギーレとの契約内容は分からないけど、もしクビにするなら違約金はどうなっているのか。とりあえず、まだ裁判も決まっていないから更迭はできないだろうけど、騒動を静めるためには、例えば立場のある人間が会見を開いて「俺の責任の下、続投させる」と宣言すれば、それで終わりだよ。
 
 でも、それを言える人がいるのか。しっかりと対応できていないから、ワイドショーでも大きな騒ぎになっているんじゃないのかな。毅然たる態度が必要だと思う。この一件からも、日本サッカーを司る組織の本性が透けて見えるよ。
 
 邪推すれば、社会面でも取り上げてもらえるから、それがまたPRになると喜んでいるかもしれない。メディアも同じ側に立っているのかな。ニュースはビジネスだからね。それは別としても、追及すべきところは追及してほしいけど、ワールドカップ後の報道の在り方を見ればそれも期待できない。
 
 こういう状態でアジアカップに挑むわけだけど、ピッチ上は関係ないよ。会社の上層部がバタバタしているからといって、社員が働かないわけにはいかないよね。少なからず影響があるにせよ、勝利を目指すのは当然。そうでなければ困る。監督が代わるか、続投するかは、選手たちが考えるべき問題ではないし、それを言い訳にしてもいけないよ。