11月27日16時35分頃、買い物客で賑わう千葉県市川市内の繁華街が騒然となった。幼い娘を連れ宝くじ売り場を訪れた母親が、突如現れた男に腹を刺され死亡した事件。いったい、この2人に何があったのか。

 男は、千葉県松戸市の岡逸人容疑者(23)。岡容疑者は現場から逃走し、翌日朝、八丈島で先回りしていた捜査員によって殺人容疑で逮捕された。一方、刺殺されたのは市川市大洲の湯浅栞さん(22)。死因は包丁での一突きによる失血死だった。
 「2人は10代だった'09年頃、湯浅さんがホステスとして勤めていた市川市のスナックに岡容疑者が客として訪れて知り合い、付き合うようになった。ところが1年ほど経ち、湯浅さんが違う男の子どもを身ごもったことを機に別れ、'10年に湯浅さんが娘を出産。その後2人は再会、同棲を始め、娘も岡容疑者になついていたようです」(社会部記者)

 しかし岡容疑者は警察で、「湯浅さんに復縁を申し込んだが、断られ新しい男に取られるぐらいならいっそ殺してやろうと思った」と供述しているように、その後何らかが原因で別れ、逆上して犯行に及んだと見られている。
 「岡容疑者は松戸市のアパートで、母親と兄、姉と4人暮らしだった。近隣住民の話では高校生の頃、他校の生徒と喧嘩するなど地元でも有名で、卒業してからも“半グレ”状態が続いていた。一方、湯浅さんは市川市の出身で高校入学直後頃から派手な化粧をするようになり、その後、地元スナックのホステスとして働くようになった。長女を出産してからは、子育ての一方でキャバクラを転々とし、男関係も派手になったといいます。事件現場近くにいた35歳の婚約者や借金返済を迫っていた30歳の男、娘の父親、加えて、父親と勘違いしたとわかって別れた人物と、彼女を取り巻く人物は、わかっているだけで岡容疑者以外に4人いたようです」(周辺関係者)

 岡容疑者は湯浅さんの転居先を執拗に探し回った揚げ句、ついに犯行に及んだ。女性に翻弄され殺人鬼と化すストーカー事件は後を絶たない。