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ソニーのPlayStation 4はゲーム好きにとって究極のゲーム機だ。その理由を探る。

先週金曜日に発売されたソニーのPlayStation 4(以下PS4)はアーリーアダプター(※)達を多いに喜ばせた。そしてアーリーアダプターでない残りの人々は、競合のマイクロソフトや任天堂のゲーム機を選ぶべきかPS4を選ぶべきか難しい決断に直面している。

※新しい製品を最初に採用する流行に敏感な人

私は新しいハードの発売が大好きだ。ただ決して安くはないこの規模の「投資」を行うのであれば、このゲーム機戦争を安全な場所から眺めつつ間違いのない選択をしたいものである。おそらく皆さんは既にスペックをチェックし、飛び交う意見や噂も聞いていることだろう。以下に、PS4を選ぶべき理由をいくつか紹介したいと思う。

PS4:立場が逆転した次世代機

仮にこのゲーム機戦争を選挙戦に例えるなら、ソニーとマイクロソフトは両者とも立場をコロコロ変えてしまう、「日和見主義(flip flopper)」の政治家と呼ばれてしまうかもしれない。政治で例えるなら、所属政党の立ち位置や前任者の考えを無視したかのように、PS4とXbox Oneはお互いの立場を逆転させてしまった。

まず先代のPlayStation 3は今のPS4に比べ値段は極端に高く、ブルーレイの再生を可能として自らの「エンターテイメント性」を強調していた。Xbox 360はより安価でオンラインゲームを強化した仕様で、その結果ハードコアなゲーム機となった。

次世代機ではこの路線が一転している。マイクロソフトはHDMIパススルーを使ってTVを取り入れ、付属品のKinect 3Dセンサーも使ってゲームだけではない総合的な「エンターテイメント性」を表に出している。一方のPS4はどうだろうか?

現状見えているPS4の利点:値段とグラフィックス


値段はかなり重要なポイントだ。現在PS4は米国で399ドルと設定されておりXbox Oneより100ドルも安い。この違いは実に大きい。もしあなたがゲーム機をゲーム専用として考えるなら、値段の点だけでもソニーが優勢だ。

Xbox Oneには100ドルの値段の差でKinectセンサーが付属しているのだが、テレビの前で体を動かしたりテレビに向かって呪文を叫んだりすることにあまり興味の無いゲーマーにとって、この100ドルを正当化するのは難しいかもしれない。

ゲーム機の核たるゲーム体験においては、PS4もXbox Oneもほとんど違いが分からないほど接戦だ。この世代のゲーム機はよりパソコンに近いハードを備えている。PS4もXbox Oneも共にAMDx86系のプロセッサを使っているが、少なくともスペック上ではPS4の方がグラフィック・パフォーマンスは高い。

PS4のGPU(グラフィック・プロセッサ)が18の計算ユニットを持っているのに対し、Xbox Oneは12しかない。またXbox Oneのほうがクロック速度は速い(Xbox Oneは853mhz、PS4は800mhz)が、PS4はグラフィック処理におけるハードウェアの支援が多く、最終的により高速なレンダリングが可能だ。ここまで見てきたところによれば、この世代のゲーム機はいずれも相当な画像処理に対応できるようだ。

Xbox Oneに関してもう一点言っておくと、このゲーム機はKinectセンサーやOSの処理にGPUの10%程度を占有するらしい。これがどのようにゲーム体験へ影響を与えるかは定かでないが、グラフィックを究極に求める消費者にとってはPS3の時と同様にPS4のほうが優位のようだ。

他にもあるPS4の強み

ソニーはPS4に多くの特典をつけているが、中でもPlayStation Plusの30日間無料体験に注目したい。PS4では、オンラインで誰かとゲームを楽しむにはこのサービスが必須で、無料体験が終了すると月間で9.99ドル又は年間で49.99ドルかかる。ちなみにXbox Oneにも同様のサービスがあり、Xbox Live Goldは年間59.99ドルとなっている。

他にも、ソニーのあまり人気がないサービスの無料体験がついてくる。例えばMusic Unlimited。こちらは定額で音楽がマルチ・プラットフォームで聞けるサービスで、PS4を購入すると一ヶ月無料で使う事が可能だ。また、プレイステーション・ストアで使える10ドル分のクーポン券ももらえる。これはゲームや映像等を購入するのに使用できる。ゲーム本体の価格を考えたら大した足しにはならないかもしれないが、まあ無いよりはマシだろう。

ゲームソフトはどうか?

ゲーム機にゲームソフトは欠かせない。独占タイトルがゲーム機の勝敗を左右することもあるくらいだ。現状で分かっているのは次のとおりである。

PS4では、Killzone:Shadow Fall(キルゾーン:シャドーフォール)、Knack(ナック)、Resogun等がローンチ時に発売されている。Xbox Oneでは、Ryse:Son of Rome、Forza Motorsport 5、Dead Rising 3等が有名どころだ。

Xbox Oneにはさらに大型タイトルが予定されている。特にTitanfall(タイタンフォール)やHalo5はXbox Oneの独占タイトルであるため、多くのファン達は無条件でXbox Oneを選ぶことになるだろう。もしこれが決定打にならない場合、両ゲーム機で遊べるタイトルは今後増える一方なので、時間とともに両者の差は縮まることとなる。もし今後のラインナップを細かく比較したいなら、PS4はこちら、Xbox Oneはこちらをご覧になるといいだろう。

リビングルームでカジュアルに遊べるゲームが必要ないなら、最新のPlayStationこそが事実上ゲーム好きのためのゲーム機だ。時間をかけて遠くから成り行きを見守るのもいいが、今すぐどちらかを選ぶならPS4をぜひ検討してほしい。発売当初ではまだ遊べるゲームソフトの数が少ない事や、ソフトウェア周りでのバグ等がつきものであることもお忘れなく。

画像提供:Sony

Taylor Hatmaker
[原文]