【牛丼】建物の壁と丼ぶりに隠されていた「すき家」発祥の真相

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<横浜のココがキニナル!>
牛丼の「すき家」って、横浜発祥だと聞いたんですが本当ですか?(ゆきむらさんのキニナル)

大手牛丼チェーンと言えば、すき家の他に、吉野家、松屋、なか卯、神戸ランプ亭などが挙げられる。

中でもすき家は、2012(平成24)年3月現在、1,783店舗を展開しており牛丼チェーンで最も多くの店舗数を誇る有名店だ。

全国各地で見かける「すき家」。正直、どこにでもあるという印象だが、今回の投稿はそんな「すき家」が横浜発祥ではないかというもの。真相を探るべく、早速調査に乗り出すことにした。

横浜発祥の事実は本当なのだろうか。また、その名残はどこかに残っているのだろうか。「すき家」を運営する株式会社ゼンショーホールディングスに話を伺うことに。

すき家の始まりは?

話を伺ったのは、広報室の廣谷さん。

話によれば、確かにすき家の発祥は横浜で間違いないとのこと。
1982(昭和57)年6月に母体となる株式会社ゼンショーを設立、その場所が横浜市鶴見区の生麦だったそうだ。工場が多く消費者が多い地域に狙いを定め、会社設立の翌月には生麦にランチボックスという弁当屋を開業している。それが、現在の「すき家」の前身である。
 

その後、ランチボックスの経営が上手くいかず、複数のおかずを調理する弁当屋から、牛丼を提供するというシンプルな経営に切り替えた。

また、社長である小川氏が吉野家出身であったことからその経験を活かし、1982(昭和57)年11月には「すき家」1号店が同じく生麦に誕生。なお、正確な場所は資料に残っていないとのことだ。

現在、本社は東京都港区に移転し、「すき家」の1号店とランチボックスはともに廃業している。
 

そのような形でスタートした「すき家」であったが、実は当時の面影が残っている場所がある。

それは、株式会社ゼンショーの出発点でもあるランチボックスの店舗。会社がスタートした場所ということで、初心の思いが込められ、廃業した今も建物はそのまま残っている。

ファミリーが牛丼を食べられるようにと、ロードサイドでの出店を中心に事業拡大してきた「すき家」。その始まりが生麦であったとは、知らない人も多いのではないだろうか。

■横浜の名残はどこに?

ということで、「すき家」の発祥が横浜にあるというのは間違いではなかった。

また、「すき家」と横浜の関係は、意外なところにも隠されていることが判明。
読者の皆さんも、よーく店舗を思い出してみてほしい。
 

ビルなどに入る店舗には見られないが、多くの「すき家」には建物上部に時計が取り付けられている。

実はこの時計台、横浜開港記念会館をイメージしているのだ。

さらに、店舗の外観には、もう一つ注目すべき点がある。
 

もうお気づきの方も多いと思うが、この外観の赤いレンガは、横浜の赤レンガ倉庫をイメージ。

横浜が開港して外来品が日本に多く入って来た。その中には牛肉もあり、日本で牛肉が食べられるようになったことと、横浜の開港には強い結びつきがある。

すき家」では、発祥の地である横浜と、牛肉文化の始まりである横浜にあやかって、象徴的建築物である開港記念会館と、赤れんが倉庫のイメージを取り入れているそうだ。

ちなみに、「すき家」というネーミングの由来は大きく2つ。
1つは、皆から愛される「好き」という意味だが、もう1つは牛肉の鍋料理「すき焼き」からヒントを得ているという。

横浜市民はもちろんのこと、他県でこの時計台を見て「横浜開港記念会館だ」と気付く人はそうそういないのではないかと思う。それでも、横浜の象徴が全国に点在しているというのは誇らしいことだ。

■もっとダイレクトに書かれてた!

とはいえ、ビルなどに入った店舗の場合、外観の規制などから時計台やレンガ調の壁を作ることができないことも多々ある。そういった場合は是非、丼をよく見てほしい。

何気なく食べていると気付かないが、丼にも時計台が描かれている。

レンガ調の建物もあり、横浜をイメージしたイラストなのだそうだ。

そして、牛丼を食べ終わって丼を覗いてみると・・・

YOKOHAMAと書いてあった!

こうして見れば、丼はまさに横浜づくし。
さらに、店舗によっては壁紙にも横浜の光景が描かれているという。
 

港に浮かぶ船には、「すき家」と書かれた船が帆を掲げている。

以上のように、調べてみると、「すき家」には横浜色がふんだんに散りばめられていることになる。

■取材を終えて

普段、何気なく利用している「すき家」が横浜発祥だったことには驚きだ。ただ、店のいたるところに横浜への愛着が見られたことは、素直に嬉しく感じてしまう。

読者の皆さんも「すき家」に立ち寄った際には、外観や壁紙などを確認してみてほしい。食べ終えたあと、丼の底に書かれた「YOKOHAMA」という文字を見て、自然と笑みがこぼれるだろう。



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