インタビュー当日、ExciteJapanさんも交えてはるかぜちゃん大歓迎会が行われました

春名風花(はるな・ふうか)
2001年2月4日生。神奈川県横浜市出身。子役、タレント。スマイルモンキー所属。1歳から子役として活動する。3歳のとき、祖母の家にあった『ガラスの仮面』を読み、演技の仕事に興味を持つ。映画「涙そうそう」「カムイ外伝」、テレビドラマ「熱中時代」、バラエティ「ピラメキーノ」などに出演。3歳からブログをはじめ、9歳でツイッターを開始。2011年3月、東京都の青少年育成条例問題に言及し注目を浴びる。「都条例ぷんすか(ω)」のコメントと共に話題になった。天下一品のこってりが大好きで、携帯電話のストラップにもつけているほど。

写真拡大 (全3枚)

1歳から子役として活動を開始し「ピラメキーノ」などに出演中の春名風花、10歳。
彼女はもうひとつ顔を持っている、それがツイッターでのはるかぜちゃんだ。
今年3月、東京都の青少年育成条例問題に「都条例ぷんすか(ω)」とコメントしたことで有名に。詳しくはトゥギャッターをみてほしい。
8月25日にツイートをまとめた『はるかぜちゃんのしっぽ(ω)』を出版。学校のこと、ネットのこと、仕事のこと、3歳で『ガラスの仮面』読んで女優を目指すって!(レビューはコチラ)。

はるかぜちゃんのままと太田出版編集担当の七井さんも同席してのインタビュー、さあて、いったいどうなる!?


気軽に書けるので嬉しい

――えーと、いまは小学……。
春名 はい、2001年生まれの5年生です! あ、お茶いただいてもいいですか?
――あ、どうぞどうぞ。
春名 ありがとうございます。これ、おみやげのシュークリームなんですけど、よろしかったら。
――わ、ありがとう。僕はいま24歳で、ライターをはじめて2年くらいなんだけど、10歳のインタビューってはじめてだなあ。
春名 そうなんですか!
――取材でたくさんのライターに会っていると思うんだけど。
春名 取材してくれる人のことですか?
――うん、どんな印象?
春名 ぼくは知らなかったんですけど、取材しながら記事を書く人だってままに教えてもらいました。でも、あまりよくわからない……。
――(たまたまもっていたアプリの雑誌を取り出して)たとえばこれだと、お店とかゲームの紹介を書いたり、こういう記事を一晩でぜんぶ書いたりする。
春名 へえー、大変そうです。
――はるかぜちゃんも文章を書くのは好きだよね。ツイッターも毎日書き込んで、多いときは100ツイート超えるときもあるし。
春名 書くというよりはひとり言なんです。実際に字を書くのは苦手です……。
――3歳のときから携帯でブログをやっていたんだよね。ツイッターとどっちが楽しい?
春名 ブログだと一方通行で、一日の日記がミッションみたいな感じがして。
――人と話ができるツイッターのほうがいい?
春名 「グルグルグルグル(ω)グルコサミン」とかでも気軽に書けるので嬉しいです。ブログだとなにこれって思われることでも、ツイッターだったらひとり言なので普通なのです。


ほんのり気分が増すんです

――『はるかぜちゃんのしっぽ(ω)』はいままでのツイートを編集してエッセイ風にしてあるんだよね。〈ぼくは、びっくりマーク1こでも、勝手につけられるのはイヤです(ω)〉って書いてあって、この本はツイートを編集してあるけど、それは大丈夫だった?
春名 はい。いままでのついり(ツイートのこと)の順番を変えただけなので大丈夫です。ちゃんとむふんも付いているし……あ、むふんというのは猫のおくちのマークです(ω)。
――はるかぜちゃんのツイッターが記事になっていて、〈ちゃんと自分で選べます(ω)〉が〈ちゃんと自分で選べます!〉に変えられていたんだっけ。
春名 これがなかったら、ほんのり気分がなくなってしまうんです。(ω)の色がピンクになっているので、ますますほんのり気分が増すんです。あと、文字が大きくなっているところもあってお気に入りです。
――そういう演出までして、ディレクターだなあ。表紙のデザインも考えたりした?
春名 表紙を水色にしてくださいと言いました。
――なんで水色?
春名 ほんとうはピンクや白だったんですけど、ぼくのツイートに合わない感じがしたんです。あと、ぼくのいちばん好きな色が水色なんです。紫色も好きなので迷いました。
――ピンク色は好きじゃなかった?
春名 はい、そんなに好きじゃなくて。ついったの色と同じなんですよ。
――あー、そうか。ツイッターの背景って水色だったっけ。シンプルでいいなあ。はるかぜちゃんが書いたところはどこなのかな。
春名 まえがきとあとがきです。『はるかぜちゃんのしっぽ(ω)』というタイトルもぼくが考えました。
――まえがきのしっぽの話はすごくよかった。言おう言おうと思っているけど、その場ではなにもできなく、あとになって言えばよかった、って思うところ。僕も同じだなあって共感しちゃった。
春名 ままにダメ出しをされたんですよ。
――え、そうなんですか?
まま このままじゃ暗いと思ったんです。でも、ぱぱが暗い子は暗いままでいいじゃないかと言って。
春名 まま、そういう暗い本もあるんですよ〜。
――いっさい直していないんだ。お父さんのおかげ?
春名 なにを言われても直す気はなかったです。
――わー、作家だなあ。原稿はなにで書いたの? 携帯?
春名 最初はペンで書いていたんですけど、ままから「字が下手すぎ」って言われて、メールで送りました。
――お母さん、きびしいー(笑)。


携帯で文章を書くのはゲーム感覚で楽しい

春名 あ、ほかにもぼくが書いているところありました。(『はるかぜちゃんのしっぽ(ω)』を開いて)えーと、こことか、ここです。
――あー、各ブロックの最後に入っている一言コメント。これもメール?
春名 これはファックスが送られてきて、それに手書きで。
――これだけでもたくさんあるよね。
春名 なんか、つらかったです(笑)。
――ははは、そうなんだ。
春名 携帯はボタンを押して文章を書くだけだからゲーム感覚で楽しいんですけど、手書きだとつかれて……いたくなっちゃいました。けっこう時間がかかっちゃって、でも一言で大丈夫だったのでなんとかなりました!
――書くときは一気にやった?
春名 どのくらいかかったかな。うーんうーん……。
まま 2日くらいで終わりました。ファミレスに缶詰にして。
――10歳にして缶詰……。
春名 ままがはやく書かないとって(笑)。
――文章を書く仕事をしてみたいって思わなかった?
春名 うーん、ないです。
――ないかー。
春名 ついった(ツイッターのこと)はひとり言だけど、仕事にすると思ったときに思ったことを書けない。題材に沿ったことを書かないといけないので大変そうです。それに……。
――それに?
春名 締切があります。にょほう!
――え、そこなんだ!
春名 絶対に守らないといけないです。
――えらい。エキレビ!のライターにも聞かせたいなあ。本を出しましょうって言われたときのことは覚えてる?
春名 面倒くさいと思いました(笑)。
――ははは、締切もあるしね。
春名 最初は買う人は絶対にいないと思って、やる気がでなかったんです。でも8月28日のリブロ渋谷でのサイン会にたくさんの人が来てくれて、いまはよかったなって思います。でも、次に本を出しても飽きられて買ってくれないかも。紙の無駄になるのでは……。
――すごいシビアな考え(笑)。みんな買ってくれると思うよ。
春名 そうだといいです。最初、ついったは趣味でやっているので、仕事にしようとは思っていなかったんです。
――なにが決め手だったのかな。
春名 それはですね、編集の七井さんがかわいかったんです。うふふ。
――そこなんだ!
七井 えー、違いますよー。最初はそんなこと言ってなかった。有吉弘行さんの『オレは絶対性格悪くない!』を編集したんですよっていったら、興味を持ってくれたんですよ。
――さて、どっちが正しいのか(笑)。
春名 打ち合わせの日に漫画をもらいました。
――なんて漫画?
春名 たくさんもらったんですけど、中村明日美子さんの『ウツボラ』が好きです。
七井 物で釣る作戦成功でした(笑)。
春名 ニヤリ。でも、いまは七井さんがかわいいからです。


印税でパソコンを

――いまの小学校ってどんなになっているか気になっていて、クラスは何人いる?
春名 30人ちょっとくらいで、ぜんぶで3クラスあります。
――僕の小学校のときと同じだ。いま担任の先生がふたりいるところもあるって聞いたんだけど。
春名 先生はひとりなんですけど、算数の授業のときだけふたりになります。担任の先生と算数の先生がいます。なんでふたりいるのかわからない……。
――片方の先生は算数ができない子につきっきりで教えているとか?
春名 そんなことぜんぜんなくて、できない子はあとで個別でやるんです。たぶん教師の数が多いから、みんなで教えに来てくれるのかなって。
――なんでなんだろう、聞いちゃいけないのかもしれないけど聞いてみたいなあ。あ、パソコンの授業はある?
春名 えーと、たしか4年生のときは年に5回くらいあったんですけど、5年生になってぱったりなくなった気がします。仕事で遅れているのかもしれないです……。
――パソコンの授業は楽しい?
春名 うーん。クラスでぼくだけ文字入力ができないんです。だって、キーボードが全部英語なんです!
――そういえば、インターネットが禁止になる小学校が出るんだっけ? 子どもにネットを使わせない校則。〈ネットに危険はたくさんあります(ω)無数にある魚のほねみたいに(ω)だけど魚の小骨をぜんぶとりのぞいたり、魚を食べさせないようにすることは、その子どもを、魚をおそれ食べられない子どもにするだけです(ω)〉ってツイートがすごく面白かった。
春名 あれ! びっくりしました。子どもだけじゃなくて、お父さんやお母さんまでぜんぶ駄目。家庭までインターネット禁止なんです。
――あ、子どもだけじゃなくて家全体なんだ。そんなことできるわけないのになあ。
春名 はい。仕事をしているお父さんはどうしても、パソコンを使ったりしなきゃいけないし。急ぎの用とかあったら無理じゃないですか。
――そうだよね。僕も一日中家でいじっているからなあ。家にパソコンある?
春名 あるんですけど、ぱぱの会社からもらってきたやつなので、ままが壊しちゃいけないって使わせてくれないんです。
――そうかあ。「ひぐらしのなく頃に」が大好きなのに、それもできないんだ。僕はパソコンの原作のほうを全部やったんだけど面白いよー。
春名 おおう! そうなんですか! はやくやりたいです。DSの「ひぐらしのなく頃に絆」は持っているんですよ。
――僕はDSのほうは遊んでいないんだよなあ。面白い?
春名 はい! 電車のなかで遊んでいたんですけど、音を切り忘れてしまって、鷹野が大笑いしている声が「おほほほほほ!」って。
――あー、びっくりした?
春名 ぼくは夢中だったのでぜんぜん気付かなかったんですけど、ままが急いで音を止めてくれました。
――ははは。そんな好きなんだ。
春名 はい。だから『はるかぜちゃんのしっぽ(ω)』の印税で、はやくパソコンを買わないと。
――印税! いいことばだなあ。
春名 自分のお給料で買えばいいんだよってままも言ってくれました。この間やったバーチャルサイン会がすごい楽しかったので、ペンタブレットが欲しいんですけど、まずはパソコンを買います! それで英語とかローマ字を勉強します。文字入力ができないとゲームができないので……。
――ゲームやっていればすぐ覚えちゃうよ。あ、しまった「ひぐらし」はエンターキーか左クリックしか使わないんだ。
春名 ニヤリ! それだったら大丈夫です!

後編へ!
(加藤レイズナ)