(写真)原子力発電所の放射能について「影響はない」と断言する広報誌『夢』2011年3月号

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 政府が原子力の広報などにあてている予算が2006〜10年度の5年間で358億円を上回ることがわかりました。

“環境に影響ない”と断言

 内閣府の原子力委員会は原子力研究・開発の基本方針を策定し、関係予算の配分を決めています。毎年の原子力予算は省庁の枠を超えて「原子力研究、開発及び利用に関する計画」と題する原子力委員会決定としてまとめられます。

 この決定は原子力予算について研究や広報、人材育成など項目別となっています。このうち原子力の広報にかかわる部分について06〜10年度の当初予算を合計すると、358億7200万円となりました。

 広報予算には立地地域でのシンポジウムの開催や広報紙誌の作成、新聞や雑誌への広告掲載などが含まれています。

 使用済み核燃料再処理工場を建設している青森県では全農家を対象に「青森トゥモロウ」という広報紙を年4回、発行しています。同紙には「きっかけは核燃料サイクルから」というコーナーがあり、再処理工場の押し付けと引き換えにつくられた地域振興助成制度を利用したとりくみを紹介しています。

 見開きページの企画では「核燃料サイクル虎の巻」と題して、原発の安全性や核燃料サイクルの必要性を強調する特集が組まれています。10年7月号からは「そうなんだ! 放射線」というコーナーがつくられ、農業分野での放射線利用を紹介しています。

 全国の原発立地地域の住民向けには『夢』というエネルギー情報誌を発行しています。11年3月号では読者からの「原子力発電所からの海への放射能の影響はあるの?」との質問に「環境への影響はない」と断言しています。また、「放射線をめぐる旅」というコーナーでは、放射線の利用が生活の役に立ち、怖くないものだと強調しています。

 これらの予算は電気料金に上乗せされている電源開発促進税から出ています。国民の予算を使った原発押し付けが行われています。

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