文部科学省は12日、福島第1原子力発電所から30キロメートル以上離れた福島県内の浪江町と飯舘村など3か所で、3月16日と17日に採取した土と植物から、放射性ストロンチウムを検出したと発表した。文部科学省は極めて微量であり、健康に影響はないとしている。

 韓国のメディアは、福島原発事故がこれまで発表されていたレベル5から2段階も上昇した最悪のレベル7になり、国際的な衝撃を与えていると報じた。日本政府は、先月レベル7に該当する放射性物質が検出されていたことをようやく明らかにしたとして、批判している。

 福島第一原発事故で放射性ストロンチウムが検出されたのは今回が初めてであり、ストロンチウム90は半減期が29年と長く、骨に蓄積される性質があるため、癌を誘発する可能性が高い放射性物質であると解説。

 また、半減期50日のストロンチウム89なども検出され、ともに大気中に放出されると、牧草や野菜に吸着し、その牧草を食べた牛の牛乳を飲用した場合、体内に入る恐れもある。骨肉腫や白血病の原因となることも知られており、不安感は高まっていると伝えた。

 原発沖の汚染度も深刻であり、原発から30キロメートル離れた海域で採取した海水中のヨウ素が1リットルで77ベクレル、セシウムも1リットルで44ベクレルが検出された。

 それでも日本政府は、枝野幸男官房長官がイベントで福島産の野菜を食べるなど、原発が安全だという点を強調しようと努めている。しかし、避難地域外でも致命的な放射性物質が出てきた状況であり、より機敏な対応が必要だと指摘した。

 一方、続く余震が原発の最大の障害であると指摘し、福島原発での使用済み核燃料棒保存水槽貯蔵プールの冷却装置を復旧する作業は、余震によりたびたび中断していると伝えた。(編集担当:李信恵・山口幸治)



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