――先ほど仰っていた、3年前とか以前からあった曲というのはどれですか?

倉木:「I promise」と「anywhere」。「I promise」は、ずっと昔からあった曲なんですよね。いつかリリースしたいなと思いながら、今に至った訳なんですけど、どうしてもタイミングを逃してしまって。秋と冬のイメージがすごくあったので、この時期にアルバムに入れてみようと思って作っていったんです。メロディ自体も王道の、切ない、自分のヴォーカルにピッタリな一曲で。

「anywhere」は、3年前にニューヨークに撮影に行った時に、お世話になっているスタジオの海外のプロデューサーの方にお会いして。そこにちょうどPink Floydのキーボードを担当されている方が来ていて、「いい曲があるから歌ってみない?」なんて、フレンドリーに言われちゃったんですね(笑)。そこで歌って、デモテープとして持ち帰って。

それから「いつかのタイミングでリリース出来たらいいよね」なんて話しながら、「SUMME TIME GONE」のカップリングとして使わせて頂いて。曲を聴いた時にすごく疾走感があって、道をどんどん歩んでいるような感じが、人間のライフスタイルにすごくリンクすると思って。まさに自分のライフスタイルをそのまま書いて歌っている一曲が出来上がりました。

――13曲の他に、アルバム収録に漏れた候補曲もあったかとは思いますが、選曲基準はどのように?

倉木:本当にもっと沢山、色々あったんですよ。選曲して、いい曲とか、自分の中で「この曲」というのがあったんだけど、歌って、作っていく内に見えてくるものが毎回あって。今の心境にピッタリなものとか、今歌いたい曲とか、今伝えたいものをピックアップしていったら、こういう形になって。あとの曲達は、また何かの機会で出てくるかもしれない。全部歌い切って、作り終わってから、「やっぱり、この曲ヤメにしよう」という曲もありましたもん(笑)。

――アルバム収録曲とは別に、「boyfriend」を特典CDに収録したのは何故ですか?

倉木:「boyfriend」は、まさにカッコイイ自分を目指している自分というか。またちょっとニュアンスの違った全部英語の歌詞で、デュエット曲になるんですよね。以前、デビューしたての頃にリリースした「NEVER GONNA GIVE YOU UP」という歌を作って下さった、Michael Africkさんという海外のアーティストの方と一緒にデュエットしたんです。曲は、ロドニー・ジャーキンズとかがコラボレーションした、すごくカッコイイ、グルーヴ感がたっぷりな洋楽の曲にチャレンジして。またバリエーションをつけて、是非聴いてもらいたい。

去年のハロウィンライブで初披露したんですけど、意外や意外「いいねー」という声が上がってきて、「これはリリースした方がいいんじゃない?」ということになって(笑)。「Mai.k」として向こうで出していたヤツとかを持っている、昔からのファンの方もすごく多いので、「久々の洋楽テイストでカッコイイ」という意見を頂いていて、是非アルバムでということになりました。

――「わたしの、しらない、わたし。 〜precious ver.〜」と「Beautiful 〜comfortable ver.〜」は、リアレンジをされたんですか?

倉木:リリースをした時に、同時に作っていたアレンジだったんですけど、「わたしの、しらない、わたし。 〜precious ver.〜」は、イントロを聴いた人は「何の曲だろう?」と思いきや「『わたしの、しらない、わたし。』なのか!」ってビックリしてもらえるかな?と思って入れたんです(笑)。カッコ良く、大人っぽい「わたしの、しらない、わたし。」が発見できるかなと(笑)。