事務所の倒産で「ヌード写真集」のオファーが殺到…「やりません」だった大西結花が“脱ぐ”と決めたワケ
情報は「間違いだらけ」
1998年、所属事務所が突然倒産し、社長が失踪--。巷では「1億円の負債」「2000万円の借金返済のためのヌード写真集」といった情報が流れたが、所属していた大西結花(58)本人は「間違いだらけ」と苦笑する。事務所倒産の真相、愛車が消えた“盗難騒動”とは。(全4回の3回目)【福嶋剛/ライター】
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--1998年、所属していた事務所が倒産しました。
倒産したのは事実っぽいです。ただ、ウィキペディアには、「私しか所属していなかった」と書かれているようですが、他にも先輩アイドルさんや演歌歌手さんもいらっしゃったので、これは間違いです(笑)。

--芸能界入りから所属していたプロダクションですね。
そうです。10年ほどお世話になりました。
--倒産を知ったのは?
報道されるまで、まったく知りませんでした。倒産した理由も未だにわからないし、前兆もなかったし、社長は今も消息不明です。憶測はいろいろ飛び交っていましたが、真相は藪の中という感じで……。それで、会社を経営していた友人の弁護士さんを紹介していただき、まずは何が起こっているのかとか整理して、調べてもらうようにしました。
--ネット上では、会社の負債が1億円で、大西さんも連帯保証人として2000万円の負債を背負ったと書かれています。
それも間違いです。会社がどれくらい負債を抱えていたのかは今もわからないし、1億という数字もどこから出てきたんでしょう? そもそも弁護士さんに整理して調べてもらってる私たちでも知らない情報ですよ(笑)。
私が借金をしたと当時書かれていたりもしましたし、2000万円を肩代わりしたというのも間違いで、その金額は本来私が会社から受け取るお金で、結局受け取れなかったんです。ただ、私が当時所有していた車がなぜか回収されちゃったんですよ。
--どういうことでしょう。
ある日、マンションのインターホンが鳴り、カメラには知らない男性が映っていました。もちろん出ませんでしたが、今度は電話で「車のディーラーです。お宅の車を車検で取りに来ました」みたいなことを言われて。
車検の時期じゃないのに変だなと思ったし、いつもの担当の方からの電話でもないので、なんかおかしいな? とふと外の様子を見てみたら、車のキーは全部私が持っているのに、オートロックの駐車場のシャッターが開いて勝手に車を持って行かれてしまいました。
驚きの盗難事件
--ディーラーになりすました盗難事件ですよね。
そう。びっくりするじゃないですか。弁護士さんに調べてもらったら、私が購入した車なのに会社名義になっていたんです。そういえば購入前に事務所の人から「何かと面倒がないように会社の名義にしといたらいいから」と言われて、その通りにしたように思います。
車は無くなったけれどローンは残っている状態だったので、ディーラーさんとお話しして、残債分はお支払いしたというお話です。
--1999年、30歳の時に発売した写真集『遠野 冬』について教えてください。
その事件の後、私が借金を背負っていると思われていたので、ヌード写真集のオファーもたくさん来たようです。それなりに大変ではありましたが、脱ぐとか全く意味がわからなかったので、「やりません」ときっぱりとお断りしていました。
そんな頃、当時の所属先の社長が知り合った出版関係者がいて、社長から「一度話を聞いてみないか」とお願いされ、会食の席につきました。そこでは、普通に雑誌の記事のお話で、写真とコラム、ショートストーリーのようなそんな記事の企画でした。その後、そのお仕事は普通に終えました。
次に「大西さんの写真とポエムを混ぜたフォトブックを作りたいです」とのお話があり、そこで「絶対にヌードとか、露出の多いものも一切やりませんよ」とはっきり伝えたら、「もちろんです。そういうのはやりませんよ」と言われました。
それからしばらくして、あるお仕事の帰りに社長から「あのフォトブックの仕事をやることになったから」と言われ、そんなフォトブックを作ることになったんだ? と思いつつ「それならいいです」とお返事して、衣装合わせに行きました。そしたら肌の露出が多めの服もいくつかあったので、「これは着ませんから、こっちの服でお願いします」と事前に服を指定した上で、撮影地の東北方面に向かいました。
ところが、朝、支度を終えて撮影現場に到着して、お会いしたカメラマンに「これからの撮影イメージ」と出された絵コンテを見せてもらった中に、ヌードの絵コンテもあったんです。
カメラマンも仰天
--それはショックでしたね。
カメラマンは「聞いてなかったんですか? 自分は相手が聞いてないというような仕事はしたくないので、帰っていただいても大丈夫ですよ」と。カメラマンも事情を知らされていなかったみたいです。
ところが、撮影の絵コンテの中に、動物の毛皮をまとった女性のカットがあったんです。それがアニメ映画『もののけ姫』のキャラクターと重なりました。
実はその日の朝、メイクが仕上がる頃に、メイクさんから「スタイリストさんが毛皮を作り替えているから、様子を見てくるね」と言われ、「毛皮を作り替えるって、こんな感じかな」となんとなく思い浮かべていたんです。打ち合わせもしていないのに、その想像とそっくりな絵が絵コンテに描かれていて、本当に驚きました。
そこでカメラマンさんに、「こんなこと、めったにないですよね。すごく面白いので、ぜひ撮りましょう」とお伝えしました。映画のときと同じく、直感で決めたんです。そうして完成したのが『遠野 冬』です。
--カメラマンさんの反応は。
びっくりされていましたね。「結花ちゃんがいいんだったら撮りますよ」って。「でも今このタイミングで出したら、絶対に借金返済のためとか書かれますよね?(笑)」と言ったら、カメラマンさんも「おそらく十中八九そうでしょうね(笑)」って。
そう書かれることも分かっていましたが、自分がやってみたいなーと思った上でのことなので後悔は何一つありません。説得されてやったとか色々書かれていましたが、中ではこんな話を笑いながらしていたに過ぎませんし(笑)、この写真集について特別に支払われたものはなにもなく、お給料以外、何もいただいていません。そこも間違った情報の修正をお願いしますね(笑)。
--壮絶なアクシデントが連発しているのに、大西さんの言葉には悲壮感や誰かを憎むような響きがないことに驚いています。
普通に芸能のお仕事が好きでやってきただけなのに、知らないうちにいろんなことに巻き込まれてしまったみたいなんですよね。でもくよくよしても始まらないじゃないですか。起こってしまったことは仕方がないですから。
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第4回【「何もこんな年上じゃなくても…」58歳・大西結花、17歳年下の夫に結婚前から何度も伝えていたこと】では、17歳年下の夫との現在の生活や、これまでの人生を振り返っている。
大西結花(おおにし・ゆか)
1968年7月6日、大阪府生まれ。83年「ミス・ロックンローラー・コンテスト」準優勝をきっかけに芸能界入り。84年ドラマ「家族の晩餐」で俳優デビュー、85年「アラベスク・ロマネスク」で歌手デビュー。同年、映画「台風クラブ」で第7回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。86年「スケバン刑事III 少女忍法帖伝奇」の風間三姉妹役でブレイク。所属事務所の倒産を経て、現在も個人で俳優・歌手として活動。2012年に17歳年下の一般男性と結婚。26年10月11日、東京・コットンクラブで『40周年記念+1 anniversary live「ずっと大好き!!」』を開催。
福嶋 剛
ライター。1971年生まれ。TV局映像編集、ロケーションコーディネーター、音楽サイトの編集長、ニュースサイトの記者などを経験。ベテランアーティストや元アイドルのインタビューをはじめ、イベントの進行役などエンタメを中心に活動中。
デイリー新潮編集部
