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11月15日投開票の熊本市長選に、現職の大西一史市長(58)が、4期目を目指して立候補すると正式に表明しました。

【写真を見る】熊本市長選挙 現職の大西一史市長が立候補を正式表明 最大争点「庁舎建て替え」候補者4人の見解は?

庁舎建て替えは「市民の命や暮らしを守るため」

大西一史氏(58)「将来に向けて『強い熊本』と『支え合う熊本』を作ること。そのために引き続き市政を担いたい」

大西市長は10月2日の記者会見で、今年7月の地震からの復旧復興に全力を挙げるとした上で、4期目に向けた立候補を明言し「引き続き災害対策に力を入れたい」と述べました。

大西氏「私が目指す『強い熊本』は、地震や大雨に備え、市民の命と暮らしを守り、災害が起きても早く立ち直れるまちです」

今回の市長選で最大の争点になるとみられるのが、庁舎の建て替え問題です。

市は当初、総事業費を616億円と見込んでいましたが、建設資材や人件費の高騰を受け、最大で1230億円に膨らむ見通しです。

大西市長は「現行の計画を無条件に進めることはない」と話す一方、建て替えの必要性を改めて強調しました。

大西氏「熊本は、まだまだ大きな自然災害を受ける可能性が非常に高い。市民の命や暮らしを守れるようにする。そこが一番の争点」

大西市長は県議会議員などを経て2014年の市長選で初当選し、現在3期目です。

立候補者は計4人に 建て替えへの意見は

10月2日までに大西市長を含め、4人が立候補を表明しています。

元会社員で無職の古木浩一氏(66)は、前回の市長選に続いて2度目の挑戦です。今の市役所建て替え計画に反対しています。

立候補を表明 古木浩一氏(66)「大西さんではダメ。財政破綻するのが目に見えている。復旧が先。しかも1230億円もかかるんだから」

建築会社代表の岡和久氏(53)は、熊本地震からの復旧・復興や物価高対策を優先する市政の実現を訴えます。庁舎の建て替えについては、反対を強調します。

立候補を表明 岡和久氏(53)「なぜ市役所を建て直さなければならないかと。今のままで良いじゃないか。市役所よりも県庁が先に建っているので、建て直す案が出るなら県庁が先」

熊本市議会議員の井坂隆寛氏(51)は庁舎の建て替えについて、市の防災拠点と中央区役所を併設した建物だけを作り、本庁舎は継続して使うべきだと訴えています。

立候補を表明 井坂隆寛氏(51)「庁舎建て替えの問題については一度立ち止まり、対案を示していく必要がある」

有権者に聞く 熊本市への「不満」「期待」

有権者に、今の熊本市にどんな不満があり、どんな未来を期待するのかを聞きました。

50代男性会社員「市電の本数を増やしてほしい。電車の中が混み合って窮屈」
70代男性「車の大渋滞。特に武蔵ヶ丘の方面とか、全然動かないです」
30代女性・3人の子ども「ちょっと子育て支援が足りないかなって思います。もう少し気軽に行ける遊び場とか、子どもを見てくれる場所があったら嬉しい」

今年7月の地震についての声もありました。

60代女性「熊本地震以降の経済が気になるところ。観光支援がもう少し長く続くといいなと」

議論が続く庁舎の整備についても。

70代男性「物価高騰もしているから、ちょっと事業費が高すぎる気がするんですけど、それが心配」

専門家「庁舎建て替え 『自分ごと』として投票を」

11月の熊本市長選について、崇城大学で政治学が専門の今井亮佑教授は「市役所本庁舎の建て替えが大きな争点になる」と見ています。

崇城大学 今井亮佑教授「1200億円ものお金をかけて新庁舎の整備を進める必要があるのかどうかに絞って、各候補者の主張を見比べることが大事」

新庁舎建て替えをめぐっては、当初、総事業費が616億円+αとされていましたが、今年6月、熊本市は最大で1230億円に膨らむ見込みだと明らかにしました。

今井教授は、この状況を有権者がどう見極めていくかが重要だと指摘します。

今井教授「大西氏は当然、推進の立場を表明すると思う。それに対して、一度立ち止まって再度議論すべき、あるいは反対と表明する立候補予定者もいるので、庁舎建て替えをめぐって白熱した議論が展開されることを期待する」

そもそも、庁舎の建て替えの前提にあるのは今の庁舎の耐震性不足です。大きな地震が起きた時に市役所機能を失わないよう、建て替えの必要があるとされています。

ただ、今井教授は「耐震性の問題は専門的で有権者には分かりにくい」として、このように話します。

今井教授「それぞれよく見比べて、自分の考えはどれに近いのか考える。庁舎建て替えの問題を自分ごととして捉えることが大事」