【八潮市・道路大陥没事故】作業は長期化…完了には最大で7年「現地のいま」

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埼玉県八潮市内の道路が突如として陥没したのは昨年1月28日。6差路の交差点付近に直径約8m、深さ5mの穴が開いたのだ。原因は、下水道管を流れる汚水から発生した硫化水素により管が腐食し破損したことだという。陥没した穴は直径30m、深さ10mまでに拡大。一時、周辺住民120万人に生活排水の使用自粛が求められた。

「通行止めになっていた県道54号線は、陥没した穴に橋を架け、今年4月に一部が再開しました。もともと4車線でしたが現在、二車線のみ復旧し、県によると陥没前の8割ほどまでに交通量は回復しているそうです」(全国紙社会部記者)

他人事ではない

工事が終わらないと、営業再開できない事業所や店舗もある。県は約10億円を用意して、周辺の事業者や住民への補償を進めている。

こうしたインフラの危機は、八潮市の道路だけではない。今回の事故を受けて国土交通省が全国で下水道管の特別重点調査を実施した結果、地盤中に見つかった空洞は96ヵ所(現在はすべて対策済み)。早急な対応が必要な下水道管の延長は748kmにのぼることが公表されたのだ。

陥没事故を全国で繰り返さないためには、どんな対策が必要なのか。老朽化したインフラ問題に詳しい、武蔵野大学客員教授の橋本淳司氏が指摘する。

「生活環境に配慮しながらの復旧作業は、長期化が避けられません。その間に行政は、県や市の部署の縦割りを排した一元的な窓口を設け、住民の被害実態に即した手厚いケアを行うべきです。八潮市と同じ陥没事故を起こさないためには、大規模で人流の多い危険な場所から優先的に対処することが必要でしょう」

陥没現場周辺の住民に平穏な日常が戻るまでには、まだ時間がかかりそうだ。

『FRIDAY』2026年10月2・9日合併号より

取材・撮影・文:形山昌由(ジャーナリスト)