「実家近くで子育てしたかったな…」都内マンション“3LDKで億超え”、隣県で賃貸暮らしをせざるを得ない〈30代共働き夫婦〉の絶望
子どもの誕生を機に、住宅購入を検討する家庭は少なくないでしょう。しかし、マイホームの購入には、ローン返済のほかにも、税金や修繕費など多くの費用がかかります。まずは将来の教育費や生活費を見据えながら、安心して購入できる物件価格を知ることが重要です。本記事では、『いちからわかる! 新米ママとパパのためのお金入門 2026-2027年最新版』(インプレス)より、教育費のかかる子育て世帯が、マイホーム選びの際に知っておきたいポイントをまとめました。
適正なマイホームの値段
物件価格の目安は「年収の5倍+頭金」
子どもの誕生を機に、住宅購入を検討する家庭は多いもの。まず考えなければいけないのは、自分がいくらの物件なら買えるのかということです。
安心して買える物件価格の目安は「年収の5倍+頭金」です。年収は夫婦の世帯年収で考えてもよいですが、どちらかがいずれ仕事を辞める可能性があるのなら、1人分の収入で計算しましょう。たとえば、世帯年収が800万円、頭金を500万円用意できたら、800万円×5倍+500万円=4500万円の家なら安心して買えるということになります。
ここで注意したいのが、金融機関から借りられる金額=返せる額ではないということ。「年収の5倍では希望する物件価格に届かないから」と、年収の6倍、7倍と背伸びをして借りてしまうと、将来、教育費や生活費が膨らんだときに返済が厳しくなります。
[図表1]年収×5倍+頭金のマイホームなら安心して購入できる 出所:『いちからわかる! 新米ママとパパのためのお金入門 2026-2027年最新版』(インプレス)より抜粋
頭金の重要性…物件価格の1割程度を諸費用として現金で用意
頭金については、用意せずフルローンを組むこともできますが、その後の返済負担が重くなることは間違いありません。頭金がないと貯蓄の実績がなく、「返済能力が低い」とみなされ、審査に落ちる可能性も高まります。
また、何らかの事情で物件を売ることになったとき、不動産景況が悪く、買った価格よりも安く売ることになれば、ローン残債が発生します。このような事情を考慮すると、頭金は多いほど安心です。物件価格の2割は用意できるといいでしょう。
さらに、住宅を購入するときは頭金以外に「諸費用」がかかることを忘れてはいけません。金融機関に支払う事務手数料や保証料、印紙税や登録免許税といった税金など、さまざまな費用がかかります。新築で物件価格の3~5%、中古で6~8%がかかるので、だいたい物件価格の1割が目安。頭金や諸費用は原則として現金払いなので、まとまった貯蓄が必要なことを覚えておきましょう。
[図表2]頭金と諸費用は現金で準備しておくと安心 出所:『いちからわかる! 新米ママとパパのためのお金入門 2026-2027年最新版』(インプレス)より抜粋
マイホームを購入するときには、頭金2割+諸費用1割の合計3割の現金を用意すると安心。最低でも、諸費用分だけは現金で用意しておきたいもの。最近では諸費用分も住宅ローンを組める金融機関もありますが、後の返済が厳しくなるので避けたほうが無難です。
“賃貸”という選択肢…将来住めなくなるかもしれないリスクも考える
賃貸には、子どもの独立後に狭くて安い部屋に引っ越せるなど、柔軟に住み替えができるメリットがあります。ただし、一生賃貸で暮らす場合、連帯保証人や家賃をどうやって確保し続けるかなど、住宅を購入するケース以上に、リスクに備えた慎重な計画が必要となります。
こんな人は賃貸でも
・ 親と同居する予定など、将来住む家が決まっている
・子どもの成長に合わせて住み替えをしたい
・ 格安の社宅で暮らせる
・ 海外や地方に移住するなどの計画がある
ローン返済だけじゃない…維持費も含めて予算を決める
ローン返済以外に月数万円はかかる維持費
マイホームを購入した場合、購入後の「維持費」がかかることも忘れてはいけません。マンションであれば管理費や修繕積立金、駐車場代が毎月発生します。一戸建てでも、外壁や水回りの修繕などが将来発生する可能性があります。10年ごとに100万~150万円程度かかると見積もり、月に1万~2万円の修繕費を積み立てるとよいでしょう。さらに、「固定資産税」や、住んでいる地域によっては「都市計画税」も毎年かかります。月数万円ほどの維持費を甘く見ていると、返済計画が狂う可能性もあるため、きちんと予算に組み込む必要があります。
維持費を含めた予算の立て方に「住宅購入前と購入後の年間住居費を釣り合うようにする」という方法があります。たとえば、購入前の住居費が年間156万円だったとしたら、購入後の年間住居費もその金額に収まるようにします。購入後にかかる維持費が、固定資産税12万円と修繕費積立12万円だとすると、住宅ローンの年間可能返済額は156万円-(12万円+12万円)=132万円で、月々では11万円以内と計算できます。
[図表3]今の住居費から維持費を引いた額が返済可能額 出所:『いちからわかる! 新米ママとパパのためのお金入門 2026-2027年最新版』(インプレス)より抜粋
「無理なく返せる額」は年収負担率で見る
また、「ローンでいくら借りるか」を測る指標のひとつに「年収負担率」があります。税込み年収における年間のローン返済額の割合のことで、年収600万円、年間ローン返済額が120万円なら、年収負担率は20%と求められます。
無理のない返済のためには、年収負担率は25%以下に抑えたいところ。教育費のかかる子育て世帯なら20%以内に抑えると安心です。
年収負担率から借入可能額を計算したものが下の図表です。年収600万円で年収負担率20%に抑える場合、25年ローンなら2359万円、35年ローンなら3018万円です。借入可能額が足りなければ、頭金を増やす、親に援助を頼むなど年収負担率20%に抑えながら理想の物件を手に入れる方法を検討しましょう。
[図表4]ローン返済額は年収の20%なら安心! 出所:『いちからわかる! 新米ママとパパのためのお金入門 2026-2027年最新版』(インプレス)より抜粋
妊娠中・出産後に住宅購入・検討した人の声
マンション暮らしのときは、子どもの足音を気にしてのびのび子育てができませんでした。高い買い物なので迷いますが、最後は勢いも大切!
(東京都・30代)
仕事を続けながら&妊娠中だったので、疲労のため住宅メーカーさんとの打ち合わせに集中できず……。実際に住み始めてから「もっとこうすればよかった」と思う部分が出てきました。特に注文住宅は決めることが多く大変ですが、間取りや生活動線、配置する家具のことなど、もっと真剣に考えればよかったと後悔!
(埼玉県・40代)
実家の近くで子育てしたいと思い都内マンションを検討しましたが、築浅だと3LDKで億超え! 資金の目処がつくまで、もうしばらく賃貸暮らしを続けます。
(千葉県・30代)

