大豆を手に米中首脳会談について語るライアン・マッケンチューンさん(22日、米中西部ミネソタ州グレンコーで)

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 米中首脳会談では、貿易が大きなテーマとなった。

 両国の激しい「関税戦争」に振り回されてきた米国の大豆農家たちは、輸出先を中国に頼る。会談を終えて安堵(あんど)しつつも、警戒を解かずに実りの秋を迎えている。(米中西部ミネソタ州グレンコー 増田知基、写真も)

 「ひとまず貿易はこれまで通り続きそうだ。農家として、感謝している」

 同州グレンコーの大豆農家ライアン・マッケンチューンさん(50)は25日、米中首脳会談をこう受け止めた。19世紀後半から続く農家の5代目だ。

 予想収穫量は1エーカー(約0・4ヘクタール)当たり約1・7トンと上々だ。ただ、例年は農地の半分に植える大豆を、今年は40%に抑えた。「植えすぎることに不安があった」という。背景には、米中の「関税戦争」がある。大豆農家は「トランプ関税」に対する中国の報復措置に苦しんできたからだ。

 米農務省によると、中国は2024年、米国の輸出大豆の約半分に当たる約2700万トンを購入した。だが、25年3月に追加関税を課し、5月を最後に購入を停止した。

 マッケンチューンさんも販売先を搾油業界に切り替えたが、大きな損失を被った。「いつも神経をとがらせている。我々農家は、農業と関係のない対立の影響を受ける」と語る。

 同年10月の米中合意で状況は一変した。中国は26~28年、毎年2500万トン以上の米国産大豆を買うと約束。価格も持ち直しつつあり、追い風が吹く。マッケンチューンさんは「中国市場は大きい。米中には良好な貿易関係を維持してほしい」と望む。

 サウスダコタ州クレアモントの大豆農家マイケル・マクレイニーさん(73)も同じ思いだが、「関税戦争の影響は続いており、中国への輸出は以前と同水準には達していない」と懸念する。最大のライバル、ブラジルに対抗し、東南アジアへの販路拡大やAI(人工知能)による効率化を進める。「農家とは粘り強いものだ。常に最悪のシナリオを想定しながら仕事をするしかない」と話した。