筆者私物。日本メーカーによる販売

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靴を買うとき、値段とデザインでなんとなく決めてしまうこと、ありませんか。合わないと分かっていながら、その日は履いて帰る。そんな一足が下駄箱に眠っている方も少なくないはずです。
総務省統計局の家計調査によると、2025年に1世帯が靴に使ったお金は年間平均1万3770円。消費支出全体に占める割合は、わずか0.44%にとどまります。1年でこれだけしか使わないからこそ、その一足を外したくないところです。

今回ご紹介するのは、過去に大きな反響を呼んだ人気記事から、2万人の足を触ってきたシューフィッター・佐藤靖青さんが「自分では絶対に買わない」と断言する5種類の靴。値段やブランドとは別の、プロだけが見ているチェックポイントが並びます。

記事の後半では、靴とも無縁ではない「労働災害でいちばん多い事故」は何なのかを調べてみました。

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こんにちは、シューフィッター佐藤靖青(旧・こまつ)です。靴の設計、リペア、フィッティングの経験と知識を生かし、革靴からスニーカーまで、知られざる靴のイロハをみなさまにお伝えしていこうと思います。

プロのシューフィッターとして、「靴を作る、売る、直す」の裏側まで見てきた立場から言うと、「絶対に買わない靴」というものが存在します。それは、高い、安いといった価格の問題でも、ブランドの好き嫌いでもありません。また、「軽い=正解」や「専門家監修=安心」といった売り場で当たり前のように並ぶ宣伝文句も信じてはいけません。見た目やキャッチコピーに惑わされずに避けるべきポイントを伝授いたします。

◆絶対に買わない「異常に軽すぎる靴」

スニーカーやウォーキングシューズに多いのですが、持った瞬間に「えっ、軽!」と感じる靴には注意が必要です。ここ数年、靴底の滑り止め(アウトソール)を省いて軽量化した粗悪品が増えているからです。アウトソールは車で言えばタイヤ。重いのには理由があり、地面から足を守るために密度の高い素材が必要です。これを丸ごと省いた靴は、タイヤのない車と同じ。格安品だけでなく、1万円を超えてくる有名メーカー品にも存在するので厄介です。

写真の靴は1万2000円。軽さを優先した結果、1年半で底は半分以上削れ、乾いた路面でも滑ります。「1gでも軽く」「原価を1円でも安く」の末路です。見分け方は簡単で、やたら軽くて底の裏も見た目は凸凹しているのに、なでるとツルっとするものはアウト。レース用途でもない限り、片足200g未満の軽さは不要です。