才木浩人(C)共同通信社

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 過去10年間で2度のリーグ優勝を果たし、Aクラス入りは8度。今季も優勝争いを繰り広げ、常勝チームになった阪神に欠けているのが、高卒のスターだ。

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 投手では、13日の中日戦に先発し、9回無失点と好投した才木浩人(27)が最大の成功例。2016年ドラフト3位で須磨翔風高から入団。いまやエース格に成長した。この10年の高卒組では、文句なしの「最高傑作」だ。

 しかし、阪神ではその才木に続く名前がなかなか出てこない。

 19年ドラフト1位の西純矢(25)は今季から野手転向。二軍で58試合、171打席、打率.233、0本塁打(13日現在)。21年1位の森木大智(23)は制球難に苦しみ、一軍登板わずか2試合で昨オフに戦力外。今季はパドレス傘下のマイナーに活路を求めた。才木以外で大成功したと言えるのは、リリーフとして活躍する及川雅貴(25)くらいだろう。

 野手では前川右京(23)が一軍で存在感を増し、小幡竜平(25)、高寺望夢(23)も戦力にはなっている。しかし、過去10年間に阪神が指名した高卒野手で1シーズン400打席に到達した選手はゼロ。つまり一軍戦力にはなっても、不動のレギュラーにまで育て切れていないのだ。

「阪神には行きたくない」「阪神には高校生を預けたくない」

 対照的に、日本ハムでは清宮幸太郎(27)、万波中正(26)、ソフトバンクでは栗原陵矢(30)、牧原大成(33)ら高卒の生え抜きが主力に定着。彼らが常に優勝を争うチームの土台になっている。

「日本ハム、ソフトバンクは、アマ選手が『あの球団なら育ててもらえる』というイメージを抱いていて、この2球団を希望球団に挙げる声が多い。阪神はかつて、12年ドラ1の藤浪晋太郎が伸び悩むなど、高卒選手の育成下手が目立ち、アマ球界から『阪神には行きたくない』『阪神には高校生を預けたくない』との声が聞かれた。高卒のスターを継続的に輩出しなければ、そうした負のイメージを完全に払拭するのは難しい」(アマ球界関係者)

 現在の主力は佐藤輝明(27)、森下翔太(26)ら大学、社会人出身が中心。黄金時代を築くなら、高校生を4、5年かけて球団の顔に育てることも必要だ。かつて高卒で入団し、「ミスタータイガース」と呼ばれた掛布雅之のように、「10年安泰」と言える野手を育てられるか。阪神は真の育成力が問われている。

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 ところで才木はアマ時代はどんな選手だったのか。かつての指導者たちに尋ねると、「ストレスで10円ハゲをいくつも作っていた」という驚きの過去や、高校生活では学級委員長をやり、文化祭などでは漫才を披露するなど意外な一面が明らかになった。●関連記事 【もっと読む】阪神・才木浩人「3番手」からの成り上がり人生 では、それらについて詳しく報じている。