ポストシーズンを万全の状態で戦うための判断か

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 今季中の投手復帰について「ほとんどの確率でそれはないと思う」と明かしたドジャース・大谷翔平。9月7日(現地時間、以下同)のレッズ戦で5試合ぶりに1番・DHでスタメン復帰し、3打数0安打に終わった試合後のコメントだった。左膝、右上腕二頭筋、首の状態が懸念されていたが、9日の試合後には15日間の負傷者リスト(IL)入りすることが決まった。

【写真】フルスモークのベントレーから出てくる私服姿の大谷翔平

 ヤクルト・巨人・阪神で4番を打った広澤克実氏は右腕だけでなく首の状態が懸念されていることに着目してこう言う。

「特に首の状態に関しては、どの部分の問題かが判明していないが、肩を回すには首の骨である頸椎を軸として使う必要があり、その柔軟性が重要になります。原因は様々考えられますが、完全に治さないと打撃も投球もできないでしょう」

 ドジャースも大谷も最終目標はワールドシリーズ3連覇。レギュラーシーズンで無理せずポストシーズン(PS)を万全の状態で戦うための判断とされる。メジャーリーグに詳しいスポーツジャーナリストの友成那智氏が言う。

「IL入り前の大谷はスイング自体がおかしくなっていた。ど真ん中のタマを空振りしたり、打球が上がらず、上がってもフェンス際で失速する。これはWBCの影響もあるのではないか。エンゼルスからWBCに二刀流として出場した2023年と似ている。今年と同じように開幕から二刀流をやり、8月には右肘の靱帯損傷が発覚。以降は投手としての登板を断念した。

 この年はその後、打者として出場を続けたが、9月に右脇腹痛が発症し、シーズン途中での離脱という悔しい結末となった。無理して出場を続けたら2023年と同じ轍を踏むことになると慎重な判断もしているのでしょう」

「PSで投げる4人目の先発の目処が立っていない」

 大谷がIL入りした後のドジャースだが、「ナ・リーグ西地区の地区優勝によるPS進出は堅い。ポイントになるのは東地区のブレーブスとのリーグ2位をめぐる熾烈な争いに勝てるかでしょう」(友成氏)とみられている。

 ナ・リーグで2位のシード権を確保できれば、レギュラーシーズン終了の翌日から始まるワイルドカードシリーズではなく、5日の休養を挟んだディビジョンシリーズからPSの戦いを始められる。ここで休養を挟めるかが、大谷が10月に大爆発の活躍を見せるために死活的に重要になるという。

 前出・友成氏は「ロバーツ監督はまだ、PSでの二刀流を諦めたわけではない」としてこう語る。

「PSで投げる4人目の先発の目処が立っていません。スクーバルは調子が上がらず、グラスノーもケガから復帰したばかり。山本由伸もバテ気味なのか、突然崩れるようになった。PSの頭からでなくとも、二刀流・大谷への期待は残っている。そのためにも、ブレーブスとのリーグ2位争いに勝たなくてはならない」

 ロバーツ監督自身、「(大谷の)投球についてはいったん保留」「(投手復活には)完全に終わったわけではなく、今は投げないということ」と含みを持たせいた。3年連続世界一へ、ファンの楽しみはまだまだ残っている。

※週刊ポスト2026年9月25日・10月2日号