海外ドラマ、シーズン間隔1年半超で視聴減の傾向 ─ 「ウェンズデー」2年8ヶ月空いて59%ダウンなど
近年、海外ドラマのシーズン間隔が長期化するなか、その“待ち時間”が視聴者離れにつながっているようだ。シーズン間のブランクが18か月を超えると、次シーズンの視聴者数が減少する傾向がみられている。
米は、近年の動画配信サービスのヒット作を対象に、シーズン間隔と米国での視聴動向を分析。長期のブランクを挟んだ作品はいずれも、前シーズンから視聴者数を減らしていたことが判明した。
なかでも減少幅が大きいのが、Netflix歴代1位(英語シリーズ)のヒット作「ウェンズデー」だ。約2年8か月ぶりとなったシーズン2では、推定視聴者数が59%減少。「ナイト・エージェント」も約1年10か月ぶりのシーズン2で47%減となったほか、約3年半のブランクを経た「ストレンジャー・シングス 未知の世界」シーズン5(最終章)も23%減となった。また、Prime Videoの大作「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」も、約2年ぶりに登場したシーズン2で57%減と大幅に落ち込んでいる。
かつては毎年新シーズンが登場していた海外ドラマだが、配信サービスにおけるシーズン間隔は2020年から2025年にかけてしていた。この“長い空白期間”が新シーズンに与える影響は明らかではなかったが、今回のレポートによって、少なくとも視聴者数の維持という点でマイナスに働く傾向が示された形だ。
もっとも、長期のブランクには、新シーズン配信前に過去シーズンのキャッチアップ視聴が増えるという側面もある。特に「ストレンジャー・シングス」はその好例で、シーズン5の配信を目前に、。複雑な世界観を持ち、ストーリーの連続性が強い「ストレンジャー・シングス」は、こうした「キャッチアップ」や「復習」的な視聴に適しているという。
ただし、長期のブランクが必ずしも同程度のキャッチアップ需要を生むわけではないようだ。「ブリジャートン家」でもシーズン4の配信前後に過去シーズンの視聴は伸びたものの、同じ水準には達しなかったという。
一方、シーズン間隔を約1年に抑えたドラマシリーズでは、対照的な動きもみられている。HBO Maxの医療ドラマ「ザ・ピット / ピッツバーグ救急医療室」はシーズン2で視聴者数が132%増、テイラー・シェリダン製作の「ランドマン」もシーズン2で52%増を記録した。こうしたなか、ヒット作を年1回のペースで展開する動きが再びみられているという。
これについてLuminateは、配信サービス各社が「シーズン間隔の短縮に強い関心を持っていることは間違いない」としつつ、実現は決して容易ではなく、特に大規模なポストプロダクション作業が必要な作品では難しいと指摘している。視聴者をつなぎ止めるための配信ペースと、作品のクオリティを維持するために必要な制作期間のバランスをどう取るかは、ストリーミング時代の海外ドラマが抱える難しい課題となりそうだ。
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