記者の取材に笑顔で応じた森本レオさん

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 俳優の森本レオさんが9月4日に亡くなっていたことがわかった。83歳だった。同月11日、所属事務所が「原因不明の突然死ではありましたが、とても穏やかな顔で旅立ちました」と発表した。すでに家族のみで葬儀を執り行い、お別れの会などは予定していないという。【前後編の後編。「理想の逝き方」を語った前編を読む

【写真/8月下旬の森本レオさんの姿は元気そうだった】突然の取材にもかかわらず、気さくに応じてくれた森本さん

 森本さんは1943年2月13日生まれ、愛知県出身。1967年、NHK名古屋制作のドラマ『高校生時代』で俳優デビューした。以降は『黄色い涙』(NHK)で主演を果たし、『ショムニ』や『王様のレストラン』(ともにフジテレビ系)などの人気ドラマに出演。ゆったりした美声を武器に声優としても活躍し、特に『きかんしゃトーマス』のナレーションは、彼を代表する仕事のひとつとなった。

 しかし近年は表舞台を遠ざかり、2022年10月、主人公・シロツグ役を演じたアニメ映画『王立宇宙軍 オネアミスの翼』4Kリマスター版の初日舞台挨拶に登壇したのが公の場に姿を見せた最後の機会となった。

 近年は、住み慣れた東京・高円寺の築60年ほどのマンションでひとり静かに生活していたようだ。NEWSポストセブン取材班は、森本さんが亡くなる直前、8月下旬に本人に取材している。

 この日、森本さんは女性マネージャーと昼食を済ませた後、馴染みのカフェで「週刊ポスト」と「日刊ゲンダイ」を90分かけて熟読。商店街を散歩してスーパーで買い物をする、のんびりとした時間を過ごしていた。

 芸能界の第一線を走っていた頃と比較すると、さすがに痩せてはいるが、足元はしっかりしたものだった。青いチェックのシャツにカーキのズボン、黒いスニーカーというラフな服装で街をぶらつく森本さんに声をかけると、時折笑みをのぞかせながら近況を明かしてくれた。

──穏やかな生活をされているように見えましたが、お体は問題ないですか。

「70歳のときに心筋梗塞で倒れて、2年前くらいには寝込むくらいの病気になりました。昔はお酒を飲んでいたんだけど、倒れてからは飲んでいません。元気なふりはしていますけど、13年前に死にかけたので病院には毎月行って、だましだましやっています」

──83歳になられても、素敵な声は変わりませんね。

「自分なんかいなくてもいいのに、今は声の仕事だけで『Qさま‼』(テレビ朝日系)がすごく優しくしてくれてね。もともと表に出るのが恥ずかしいタイプだから元気なうちに引退しようと思ったら(ナレーション仕事の)声がかかって、ありがたいことに老け込まなくてすみますよ」

--名古屋にいる奥さまとは50年ほど別居生活を送っているそうですが、連絡は取っていますか? 

「奥さんは『面倒臭いからイヤだ』と言って、あまり連絡はしてないですね。いまは娘がかわりにお金(生活費月20万の振り込み)のこととかやってくれています。結婚というバリケードは自分を守るためで、家族というのは砦のようなもの。私も含めて、結局は個人個人で守ろうとしてるんじゃないですか。最後は人のことより自分という感じですね」

 高円寺を"終の棲家"として、人生の最後をマイペースに過ごした森本さんだった。

※9月14日発売の『週刊ポスト』では、森本レオさんのインタビューを掲載しています。

【了】